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わくわく、どきどき、台風の目。

« 10月12日 海練習 | トップページ | ドーバー泳、タケちゃんマンの報告 »

ケンのドーバー泳報告

 2015年9月7日(月)、ドーバー海峡横断泳をニューヨーク在住の日本人、Tさんが1-way solo swim (E to F)を試み、10時間42分という好記録で成功させました。
 この水泳に同行したTさんのスイムクルー、ケン(Kenn Lichtenwalter)が報告書を書いてくれました。ちょっと長いです。
 それを要約しました。少し原文と違う表現もありますので、原文はこのページの下の方にコピーしました。英語に堪能な方はそちらをご覧ください。
 尚、遠泳の詳細は当ブログ「9月7日 遠泳報告」と「遠泳報告(後編)」をご覧ください。

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ドーバー海峡をイギリスからフランスに向かって力泳するTさん

 Tがドーバー海峡を泳ごうと決意するのは、今から6年前を思い起こす必要があります。その時以来、インターネットでオープンウォータースイミングを研究し、長距離スイマーの関係する本を買い、世界中からドーバー海峡横断泳を成功させるために必要なものをすべて吸収しました。
 ドーバー泳を成功させる理由は、Tの唯一の願いです。この願いを達成するために、彼自身がオープンウォータートレーニングを手配し、他の長距離イベントに参加し、冬の水泳トレーニングを行いました。そして耐寒能力を上げるために体重を20ポンド(約10kg)増やし、毎日プールで10,000ヤード(約10km)泳ぎました。また泳中の栄養補給としてどのようにしたら良いかを研究し、準備し、それですべてが完了します!
 彼は水温60°F(約16℃)の冷水に慣れるために、泳ぐ予定の期間よりほぼ一週間早くドーバーに到着しました。さらに彼は計画し、準備するために彼のパイロットを探しました。更に炭水化物中心の食事を採りました。そして彼のクルーとしてフィリスと私はできるだけ早い機会にドーバーへ行くことにしました。
 Tはドーバー泳をスケジュールするために、2年以上前から予約に取り掛かり、泳ぐ潮の期間(スロット)で最も有利な日付を選択するためにまだ利用可能であった“一番”を探しました。結局2015年9月5日から11日までの期間でスロット1を取ることが出来ましたが、彼が泳ぐ最初の可能な9月5日(土)は悪くて、ドーバーでは良いように見えている天気はフランス近くだけでなく、ドーバー海峡全般に全く異なる物語です。泳ぎを開始するためには、風速は適度な量の下であることが必要です。ところが土曜日と日曜日の両日は強風で泳げず、後は好天になることを毎晩祈るばかりでした。
 それは日曜日(9月6日)です。明日の月曜日(7日)はおそらく泳ぐのに都合の良い唯一の日になるだろうと想像が出来ました。Tは最終的に日曜の夜、月曜の早朝5時30分に泳ぎ始める確認を得ました。Tはすでに補給品のほとんどを持ってきて、他に必要な物品はドーバーで購入が完了していました。したがって明日の泳ぐための準備にはほとんど時間を必要としていませんでした。
 月曜日早朝3時30分、目覚まし時計のアラームが鳴り、Tの温かい補給品のためのお湯を沸かしました。4時30分に私たちがボートパイロットと約束したマリーナに到着すると、ドーバー泳のための公式なボートが今日は全部で12隻も出ることを知りました。
 スタートはちょうどドーバー港の隣にあるホワイトクリフの下、シェークスピアビーチです。空は晴れわたっていましたが日出前1時間でまだ暗く、気温は40°F(約5℃)、水温は62°F(約17℃)でした。そこをTは飛び込み、岸まで泳いで行きました。
 Tは公式で5時38分にスタートしました。ドーバー泳のための彼の目標は14時間で終了することでした。彼はスタート後、東に流されながら泳いで行き、その時に西からわずかな風が吹いていました。栄養補給の計画ではハマー持続エネルギー、カーボプロ、希釈されたリステリン、炭酸抜きコーラ、いろいろな種類のバーやメタサルト錠剤(塩化のサプリメント)を含め、詳細な補給スケジュールにこだわりました。Tは様々な時間で上記のいずれかの特定の投与量で30分毎に供給するよう私たちに指示しました。そして最後まで彼は暖かい持続エネルギーに依存していました。
 彼のストローク数はスタート後ゆっくりで60回/分でした。始まったころの波は大きいものではなく、T安定したペースを維持し、補給時間はほとんど30秒以内に終わらせています。約3時間後、私たちはドーバーを縦断する大型船の航路に達しました。するとパイロットは、「Tはおそらく12時間で完泳出来る偉大なペースで泳いでいる」と言いました。しかし状況は刻々と変化します。簡単に予測は出来ません。さらに進んで行くと、うねりと波は大きくなりました。パイロットによると「天候が悪い方へ回り始めるのは、北海に押し上げる潮が大西洋に戻る時、ボトルネック(細い部分のこと)のドーバー海峡では複合される結果だ」だそうです。
 Tは結果として、成功のためにこれらの増加した風波と戦わなければなりませんでした。第二に荒れた風波はボートにも影響し、私たちはTの泳ぎを監視しながらも揺れるボートのデッキ上で栄養補給品を提供し、次の補給品の準備をする難題に直面していました。それでもデッキ上での私の感覚は、『この悪条件の中で私たちはすべての離れ業が可能になった』と思いました。この時のTのストローク数は着実に58~64回/分を維持していました。
 Tは泳いでいる間、「どのくらい泳いだのか、どのくらい泳がなければならないのか、そういったことは知りたくない」と言っていました。そして彼自身、腕時計さえしませんでした。
 Tが泳ぎ始めて驚くほど早く左肩の痛みを訴え始めました。Tはそれを軽減させるためにストロークを調整しました。でもTのストローク数が決して変わるわけではありません。私たちは後でTは一度も振り返っていないことを知りました。スタート地点のホワイトクリフがちっとも遠くなっていなかったら、大きく落胆するでしょう。しかしホワイトクリフは数マイル後ろに見えます。
 泳ぎ始めてから6時間、Tはドーバー海峡を縦断する大型船航路のフランス側に入りました。つまりハーフポイントを越したわけです。ここではフランスもイギリスも眺めることが出来ますが、Tは振り向きもせず、前を見ることすらせず、黙々と泳いでいます。それは見ることによって距離感をイメージし、実際はそのイメージ通りに泳げなくて落胆することを知っているからです。さらに潮はいっそうタフに流れるかもしれません。Tは彼の右にあるエスコートボートだけを見て泳ぎ続けました。
 課題は、イギリスに最短地点であるフランスのグリネ岬へどのようにTを導いて行くかです。パイロットはTの最適な到着点を、彼のペース、潮流と今後の潮の変化を予測しています。フランスへ最短で到着できる最適な方法を考え出しています。Tがグリネ岬へ到着できなかった場合、彼は一度フランスから離れて回り込む必要が生まれてきます。それは彼が安全に到着するためですが、少し時間の掛かることでしょう。あるいは潮が急変すれば到着できなくなるかもしれません。ボートのGPSには過去のデータが蓄積されており、そこからTの泳速が維持されているならば到達できるでしょうが、そこは岩礁で、安全面に問題がありました。
 私たちは公式なルール(スイマーは身体のすべてが水から離れて到着とする)でフランスに到着するため、岩場の危険回避のために素早く上陸できる地点で最も近い点を探しました。それはグリネ岬の先端ではなく、ちょっと南でした。そこを見付け、ボートは到着点の沖合まで行きますが、喫水の関係でボートがそれ以上近付けない地点まで来ると、私は彼の安全を確保するために最後の15分間を一緒に泳ぎ、上陸しました。またTが大きな石に登って確実に到着したことを確認する役にもなりました。結果、Tは公式に“到着”が見なされ、“成功”で終わったのですが、Tはさらに周囲の何かを探しています。公式なオブザーバーとパイロットは「すべてOK!」と宣言しました。でも唯一の落とし穴は、お土産用の小石が巨大な岩と岩の間に落ちており、拾うことが出来なかったことです。普通ならばドーバーはビーチに到着するので砂を持ち帰れますが、Tの到着は岬の先端だったので記念品を持ち帰ることが出来ません。しかし彼は最も短い可能な距離を泳がなかったけれども、イギリスの陸から泳ぎ始めて、フランスの陸に立ったのです。私の友人はドーバー海峡を泳いで渡ることに成功しました!
 Tの泳ぎはすでにいつもの泳ぎにはなっていません。到着した岩場の下の海面からボートまでは泳いで帰らなければなりません。その時、ようやく私には追い付きましたが。私はボートに戻るとTにハイタッチをし、抱きしめて「11時間を切ったぞ!!!」と叫びました。するとTは驚いていました。Tは努力して最終的に自分自身の目標を達成し、非常に多くの時間を思い出し、感情が込み上げてきて涙を流しました。彼の記録は良好な風が彼を押しましたが、彼の栄養補給と規則正しいストローク、それらの訓練が成功を呼んだのだと思います。それを6年以上も続けたイカス奴!
 Tの記録、“10時間42分”は今年の遅い秋まで協会から公認されませんが、彼は119人目と日本人初のトリプルクラウン(マンハッタン島マラソンスイム、カタリーナとイギリス海峡)を完了した男性になりました。(<<補足>>参照)
 意志の証、イギリス海峡を泳いで壮大なオープンウォーターの偉業の一つを達成する熱意。物凄い偉業だよT!

ケン

<<補足>>日本人初のトリプルクラウンについて
 後ほどTさんから「日本人初のトリプルクラウンは、サクラちゃん(サクラ・アダムス:日系二世。ドーバー泳公認団体“CS&PF”の代表者、ニック・アダムスの奥さん)だよ。ボクじゃない」と連絡がありました。

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完泳したTさん(右)を労う私(左)

To recap Yuta's English Channel you need to go back 6+ years ago when the idea of doing such a thing first entered his mind. Since that point he's bought books, researched open water swimming online, followed some of the best long distance swimmers from around the world, all to absorb what it would take to complete the English Channel.

The reason this needs to be brought up is the single focused desire Yuta has had to complete this endeavor. It's led to participating in other long distance events, arrange his own open water training, do winter swimming, gain 20+ pounds, swim 10,000+ pool yards time and time again, prepare what to feed and how to feed to the nth degree.  All to finish!

He arrived in Dover almost a week early to begin acclimating to the time change and the colder water temps in the low 60s. He sought out his pilot to further plan and prepare.  He ate most all of his meals with carbs in mind. Phyllis and I as his crew joined him shortly before his earliest possible opportunity.

For scheduling an EC crossing it pretty much takes signing up 2+ years in advance. In doing so this allowed for him to be number one in his tide and to select the most advantageous date that was still available. Nevertheless all swimmers are at the mercy of Mother Nature no matter what day, month or order of the tide one may be in. His first possible date to swim was Saturday September 5th. In spite by all appearances the weather looking fine in Dover it can be a totally different story in the Channel as well as close to France. To even consider beginning the swim, winds need to be under a moderate amount of knots. This turned out to be the case for his first two possible days as there were high winds for both Saturday and Sunday which we only ever know whether it is a go or no go the night before.

It was Sunday and there were murmurs that Monday could be doable and very possibly the only day the entire upcoming week. Yuta finally got the confirmation Sunday eveningfor a 5:30 AM start on Monday.  Yuta had already brought most of supplies and purchased whatever else he needed in Dover.   Consequently he was ready on short notice for any available time slot.

Monday the alarms went off early at 3:30 to heat the water for his warm feeds and be ready in time to meet the boat at 4:30. When we arrived we learned that likely all 12 of the official boats were going out given this small ideal window. The start is just a short boat ride to Shakespeare Beach under the White Cliffs of Dover.  Air temp was in the high 40s, skies were clear but still under an hour before sunrise. Yuta jumped in to swim to shore where the water temp was 62.

He officially got underway at 5:38. His goal for crossing was to finish in 14 hours. There were slight winds when he started and coming from the west which given he was swimming to the east would be in his favor. The plan was sticking to a detailed feed schedule that included Hammer Sustained Energy, Carbo Pro, diluted Listerine, flat Coke, Kind bars and Metasalt tablets. Yuta was to be fed every 30 minutes with specific dosages of any of the items above at various times. As it played out he pretty much relied on only the warm Sustained Energy.

His stroke count started in the low 60's. The conditions of the water was minimal chop at first. Yuta kept to a steady pace and really minimized the time on his feeds to mostly under 30 seconds.  By the time we arrived in the English shipping lane at approximately 3 hours into the swim, the pilot indicated Yuta was on a great pace of likely finishing in 12 hours. Even still the conditions can change quickly and are often unpredictable. As we got further along the swells and chop increased.  We were told this was as a result of the conditions in the North Sea where the weather had begun to turn for the worse and pushing the waves down to the Channel which is further compounded as being a bottleneck until reaching the Atlantic.

Yuta as a result had to contend with this increased wave activity for practically all of the swim. Secondarily the turbulence also made for big challenges in stationing on the deck of the boat while keeping an eye on Yuta, providing his feeds and preparing additional provisions. My sense for those on the deck we all came away with bruises.  Thru all of this Yuta steadily maintained a stroke count from 58-64.

Yuta had said that he didn't want to know how far he had gone or had left, he even for the first time I ever recall didn't wear a watch to track his own time.

Alarmingly early in the swim he mentioned some left shoulder pain, but he adjusted his stroke to alleviate it. Even with this his stroke count never wavered. We later learned he did not once look back. The White Cliffs are visible for several miles into the swim which can be discouraging leading to an impression of not making progress.

At 6 hours into the swim Yuta entered French waters encountering France's shipping lane going in the opposite direction, south to north. The same impact of not looking back can be the same looking forward. Land can be seen but gives false hope of how close you are. Additionally the tide could change for a third time making getting to the finish even tougher. Nevertheless Yuta kept his head down not looking back or forward only to the boat on his right guiding him across. The challenge is figuring how to optimize Yuta finishing at Cap Gris Nez, the shortest possible point to France, with the current pushing him strong to the south. If he misses the Cap then he'll need to tack back in order to touch land. The pilot is trying to project his pace, the currents and upcoming tide change to get to the optimal landing point. If he is too far out when the tide changes he may end up adding more hours to the swim or not be able to finish at all which we learned later occurred to a swimmer encountering the latter.  Yuta at the pace he was maintaining was likely to beat the tide change and it would be just a matter of reaching a pile of reasonably safe rocks that he could finish onto.

We had reached a point where he was so close it was just a matter of time and deciphering where he could clear out of water to officially be standing on French soil. Since the boat was not able to take him right to the shore I ended up joining for the last 15 minutes to ensure his safety.  It also allowed me up close to see him get onto shore by swimming onto and climbing further up a boulder. He handled it quite smoothly though after standing there was a little unsure that was deemed an official landing and whether he needed to get further inland.  The official observer and pilot all declared it was! The only pitfall was he had no French pebbles to collect as souvenirs only massive rocks were in the vicinity. The reality is there are very few "beaches" to truly land on in this area. His landing was not quite the tip but just south of it.  Though he did not swim the shortest possible distance he started on England soil and stood on France's and that my friends is swimming and finishing the English Channel!

Yuta's swim was not quite done he still needed to swim back to the boat first though he caught up with me standing on my own rock underwater.  I gave him a high five, embraced him and yelled "great job you finished in under bleep bleep 11 hours!!!". He was surprised. When he did get back on the boat Yuta was overcome with emotion for having finally accomplished a goal he had been striving for and focused on so many years. While his fast time could be attributed to the favorable winds pushing him east it was also as much as how disciplined he was with his feeds and never wavering from his high stroke rate. Simply a man on a 6+ year mission!

With his unofficial time of 10:42 which won't get ratified by the association until later this fall he became the 119th person and the first Japanese male to complete the Triple Crown (Manhattan Island Marathon Swim, Catalina and the English Channel).

A testament to the will, dedication of accomplishing one of the grandest open water feats swimming the English Channel. Awesome job Yuta!

Kenn

Swimtrek
航跡図

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