無料ブログはココログ

日本ブログ村

  • メモ

人気ブログランキング

  • 人気ブログランキング
    人気ブログランキングへ

わくわく、どきどき、台風の目。

« 2015年4月 | トップページ | 2015年6月 »

2015年5月の記事

ドーバー泳ガイド(2015)その12.「練習は計画的に」

 さてこのシリーズも最後になりました。これを読まれた皆さんにはドーバー泳のイメージが少しでもつかめたらば幸いです。
 OWSレースには無く、ドーバー泳で行わなければならない幾つかを練習しましょう。またドーバー泳のリスクについても再確認しておきます。

<栄養補給>
 一般には炭水化物の飲み物になるでしょう。CS&PFで薦めている物は、98%炭水化物で少しビタミンB4が入っています。しかもローファット(低脂肪)。これについて日本の栄養士の先生に伺うと「ほんの少し塩基(塩)があった方が良い」と言っています。
 ちなみにその炭水化物は「ニユートラルテイスト(どの味にも属さない)」、つまり“無味”になるのですが、そのまま飲むとやはり何とも言えない味があります。ただその説明では「紅茶やスープに溶かして飲んでも味を変えない」と書いてあるように、味のある飲み物に溶かすとまったく問題はありません。
 その炭水化物を溶かしたお茶や紅茶に果糖を加え、味が感じないほどの少しの塩を入れて私は飲ませています。
 一回に500ml、40分毎に飲みます。補給一回に摂れるカロリー量は小さめの御飯茶碗で一杯分、八枚切りの食パンなら二切れ分です。
 ただこの炭水化物、日本では売られていません。ネット通販で手に入らないことはないのですが、コストが高くなってしまうので日本の商品で試しておいた方が良いでしょう。
 温度は50℃くらいが良いと思います。それを多くとも1分以内、出来れば10秒以内で飲み干す練習をしてください。
 またスタッフは補給時間5分前から準備にかからなければなりません。特に夜間などはスイマーから見て補給品が何処にあるのか分かりやすいよう、ケミカルライトなどを着けて渡す工夫が必要です。

<ロープワーク(スタッフ用)>
 ロープの結び方を「結索(けっさく)」、英語では「ロープワーク」と言います。多くのスタッフは補給用にいろいろな道具(釣竿のリールのようなものが多い)を使いたがりますが、壊れやすく、壊れるとまったく使い物になりません。
 もっとも優秀なスイマーは補給時にボートへ寄って来てくれるので、遠くへ投げるなどということは無くなるのですが、、、、、例え“10秒”と言えども風や波があるとスイマーとボートはみるみる間に離れて行きます。海の上での10mは「すぐそこ」です。少なくともロープの長さは30mが必要です。
 さて“シンプル・イズ・ザ・ベスト”と考えている私は一本のロープでほとんどを熟します。それはドーバー泳でサポートに来ているスタッフからも評判が良いです。是非とも結索(ロープワーク)をマスターしてください。

P8050491
2009年8月5日 ロープ一本あれば、そんなに困らない私

<リスク(エベレスト登山並みの難易度)>
 あなたがドーバー泳に関連するリスクと責任を認識しているか、あなた自身とあなたのスタッフが確認することをお勧めします。
 あなたは、あなた自身の生存へのリスクを充分に考慮し、受諾することなくドーバー泳を試みるべきではありません。
 低体温、不十分な練習、自信過剰、経験不足、不十分な準備と実施されているドーバー泳への理解の欠如。その他精神的、物理的、トータルでの強さが欠如していたら“危険”が増すばかりです。ドーバーを泳ぐ前に自分自身をよく教育してください。
 ドーバー泳は一貫して専用の訓練が必要で極端なスポーツです。あなたが計画し、ドーバー泳を実施した時に“リスクの軽減”を充分に行っていなければなりません。
 イギリスではドーバー泳を「泳ぐエベレスト登山」と呼ばれていますので、実際のエベレスト登山と比較してみましょう。昨今のエベレスト登山とドーバー泳の希望者をみますと、どちらも増加傾向にあり、エベレストは年間500名弱、ドーバーは200名強となっています。まあエベレストの方が倍近く多いですね。それで成功率はどちらも60%ほどですからほぼ同じ。まあ簡単に言い切れないかもしれませんが、難しさは等しいかと。。。でも死亡率を見ますとエベレストは1%、ドーバーは0.5%程度です。ですから安全性はドーバーの方に軍配が上がるかと思いますが、平均で毎年一人の死亡者が出ているという事実とリスクを充分に理解してください。

<あなた自身のスイム評価>
 あなたのスイムの評価は、“ドーバー泳がリスクの高いスポーツの一部であることを認めること”から開始すべきです。あなたがあなた自身の限界も知っていて、あなたが泳いでいる時に同じ判断や意思決定を行うことが出来る良いサポートチームが必要とされています。
 あなたの安全のために、あなたが泳ぐ準備ができていない(責任を他人任せにする:日本人に多い)場合、それはあなたを危険にさらしていることになるので止めてください。良いサポートチームの再編成、再計画がドーバー泳の成功へと導いてくれるでしょう。あなたが自信の持てる、信頼のできる準備がされているか、確認してください。
 “スイム評価”は単にあなた自身のスイムレベルだけではありません。ドーバー泳はあなたとあなたを取り巻くサポートチームによる総合評価です。チームの内の誰かに問題が発生したら、そのドーバー泳は失敗に終わります。
 あなた自身のスイムレベル、サポートチームのチームレベル、準備の評価、それらすべてが合格点を取れなければドーバー泳を行うべきではありません。

<シミュレーショントレーニング>
 イギリスの天気変化は日本の変化に比べてかなり激しいです。ロンドンでタクシーに乗った時、「ロンドンの天気は女と同じさ」とドライバーが言っていたのを思い出します。それはロンドンばかりではありません。またイギリスは「一日に四季がある」と言われるくらい気温の差も激しいです。
 そんな中で「日本でシミュレーションを」と言ってもイギリスと同じようには出来ません。しかし、適応力を上げるためにはいろいろな場面を経験しておくことが大切です。そう、ドーバー泳は筋書きのないドラマです。経験豊富にすることが、いっそうあなたの適応力を上げてくれるでしょう。
 データを取るためにプール練習をしてください。データ目的以外に泳ぐならハードな練習が良いです。
 海練習ならイーブンペースを心掛けてください。ちなみにドーバーの最短距離は34kmですから少なくとも30kmをイーブンペースで泳ぐ練習をしてください。
 この時、ドーバー泳を意識してドーバー泳のルールに準じて行うことをお勧めします。環境はシミュレートできなくとも、ルールは簡単です。つまり小型船を用意してスタッフを乗せて補給も取って、、、まさにドーバー泳シミュレーションです。
 この練習によってあなたの問題点も出て来るでしょうし、その対策も検討できるでしょう。出来れば一ヶ月に一回は行ってください。少なくともドーバーへ行く前に一度は必ず行ってください。ぶっつけ本番で良い結果はあまり期待できませんから。

<おわり>

ドーバー泳ガイド(2015)その11.「ドーバーのお勧め小旅行」

 あなたがドーバー滞在中、ドーバー泳を除けば午前中はビーチで練習、午後はフリータイムになると思います。このフリータイムに散歩を楽しんだり、買い物をしたり。。。。。大きなスーパーは少し歩かなければなりませんが、アウトレットはビーチの側にあります。またドーバーの中心街はそれほど大きくないので、一度歩けば迷子になることもなく全体を把握できるでしょう。
 ドーバーの名所はドーバー城とかホワイトクリフ(白い壁)とか、、、、すべて歩いて行ける範囲です。(ただドーバー城は入場料が少し高いです)
 街の中心、噴水広場の前に図書館とドーバー博物館が隣り合って建っています。図書館にはインターネットが使えるパソコンコーナーがあって、無料で使えます。ドーバー博物館にはドーバーの太古の昔からの歴史が展示されていて、中には“チャネルスイマーのコーナー”もありますから覗いてみるのも楽しいものです。
 もしあなたのチャネルスイム(ドーバー泳)が成功していたら、市営プール(屋内)の側に「ホワイトホース」と呼ぶパブがあります。その店内の壁にあなたのサインを書き入れることが出来ます。

Img_0749
2014年9月4日 ホワイトホースの店内

 さて、時間が許せばちょっと足を延ばして小旅行をするのも楽しいでしょう。インフォメーションはドーバー博物館の入口にあります。インフォメーションではドーバーの絵葉書やお土産も売っているし、観光地のパンフレットも置いてあります。サンドウィッチとかディールとか、、、、古き良きイングランドがそこにあるでしょう。バスで1時間も掛からなかったと記憶しています。
 ちなみにドーバーはケント州にあります。ネット検索で“イギリス”、“ケント”、“観光”などと入れると「日帰り旅行」とか「庭園見学」とか「歴史と文化遺産ツアー」とか。。。。もちろん「ドーバー」も出て来るし「カンタベリー」なども出て来ます。もう少し足が伸ばせるならそちらの観光も楽しいでしょう。とにかくケントは「英国の庭」と呼ばれて見どころはたくさんあります。もちろんもっと余裕があるならロンドン一泊旅行も可能です。往復切符を買えば、バスでも電車でもかなりリーズナブルです。

P1000442
2011年8月25日 ドーバー(イギリス)とカレー(フランス)を結ぶフェリー

 さて、私のお勧めは何と言っても「日帰りフランス旅行」です。ドーバーを泳ぐ目的で来たのですからじっくりとドーバー海峡を眺めることが出来ます。と言っても片道1時間半の船旅ですが。。。。。それでもこの往復の船旅を目的としてやって来る日本人旅行者もいます。
 フェリーは国際便になるので免税店、両替所もありますし、レストランやパブもあります。ハッキリ言って日本のフェリーより断然豪華です。日本のごろ寝する大部屋はひとつもありません。
 ちなみにイギリスとフランスでは時差があって、フランスの方がイギリスより1時間ほど早いです。帰りに乗り遅れないよう、注意は必要になります。
 今、ネット検索で運賃(フットパッセンジャー:徒歩乗船者×1名)を調べたら、片道で30ポンド、往復割引で50ポンドでした。『ずいぶん高くなったなぁ』と思います。もしかしたら当日売りの方が安いかもしれません。また、皆さんがドーバーで練習するビーチの近くに大きなホテル(背が高いのですぐわかる)があります。その並びにチケットショップがあって、運が良ければそこで安いチケットが入手できるかもしれません。まあオプション旅行ですからね。そんなに慌てる必要もないでしょう。
 ドーバーのフェリー埠頭へはドーバー・プリオリー駅からシャトルバスが運行しています。でも徒歩でもそれほど時間は掛かりません。日帰りの少ない荷物ですから歩いても問題はないでしょう。
 同様にカレーのフェリー埠頭からカレー・ヴィル駅までシャトルバスが運行しています。でもこれも歩いても行ける距離です。カレー市庁舎のシンボルでもある時計台を目指して歩けば市の中心に入ることが出来ます。(カレーのフェリー埠頭にカレー市内のタウンマップもあったと記憶していますが、、、)

P9052015
2014年9月5日 ロダン作「カレーの市民」と市庁舎(時計台)

 カレー市庁舎とカレー・ヴィル駅は近くにあり、すぐに見付けることが出来るでしょう。またその近くをウロウロしているとインフォメーションを見付けることが出来ます。タウンマップを貰えば帰りのフェリー埠頭への道順もすぐにわかります。市内中心部はそれほど大きくありませんから。。。。。
 カレーでのお勧めは何と言っても食事です。ドーバーとは50kmも離れていないのに、何を食べても美味しいです。それは『これほど食文化が違うのか』と驚くほどです。
 ちなみにフランスでは何処でも“お昼休み”を取ります。もちろんレストランでも例外ではありません。したがって午後2時とか3時を過ぎると、どこのレストランも閉まってしまうので注意して下さい。

 またもしあなたがドーバー泳で到着したグリネ岬とかヴィッサンを訪れるなら、バスが運行していますが一日2~3往復しか走っていません。更に時間はかなりルーズで、時刻表通りには動いていません。バス利用の場合は充分時間にゆとりをもって動いてください。
 尚、時間の無い方、3名程度のグループならタクシーがお勧めです。カレー・ヴィル駅前にはタクシーが客待ちをしています。ぼったくられないよう、ちゃんと料金交渉をしてからがお勧めです。カレー・ヴィル駅からグリネ岬までは片道50ユーロくらい、ヴィッサンまでなら40ユーロくらいです。
 そうそう、タクシーでカレー・ヴィル駅まで帰るなら、行きにタクシードライバーから電話番号のある名刺をもらっておきましょう。少し手数料は掛かりますが、電話でタクシーを呼ぶことが出来ます。

 最後に日帰りでも“海外旅行”ですから必ずパスポートをお忘れにならないように!

ドーバー泳ガイド(2015)その10.「ドーバー知っ徳情報」

 ドーバー海峡を泳いでいて、知っておくと余裕のできる情報があります。そんなあれこれをちらりほらり。。。。。。

<フェリー>
 ドーバーハーバーのビーチで練習していると、フェリー埠頭から引っ切り無しにフェリーの往来が見えるでしょう。それは主にイギリス(ドーバー)とフランス(カレー、ダンケルク)を結ぶフェリーで、一日辺り最大50便の運航があります。そのうちの約半分(23便)がドーバーとカレーの間を行き来しています。(約1時間毎に1便)
 あなたがシェークスピアビーチをスタートして、間もなくこのドーバー⇔カレー間の航路を横断して行きます。つまり「必ず」と言っても良いくらいに航行中のフェリーと接近遭遇するわけです。
 それはおそらくあなたが泳ぎ始めて3~4時間後に遭遇し始め、3~4時間は続きます。しかし全体の後半はドーバー⇔カレー航路からボートが離れるので、フェリーと遭遇することはありません。言い換えると『近くにフェリーが見えなくなったら後半に入った』と思って差し支えありません。よほど遅いスイマーじゃなければ。。。。。

<水深と航路>
 ドーバー海峡の水深は比較的浅く、最大でも40mほどです。すると喫水(水面から船底までの鉛直距離)の深い巨大船(全長200m超)はあまり航行しないことになります。しかしながら大型船(総トン数20トン以上)は3万トンクラスのタンカーや貨物船がけっこう航行しています。

P7230184
2008年7月23日 ボートの眼の前を大型船が通過する

※ 注意:3万トンクラスのタンカーは満載喫水が約10mありますが、(大型)旅客船は10万トンクラスでも喫水は8mほど。従ってドーバーハーバーにはけっこう大きな旅客船が停泊しています。ただ巨大船でも30万トンクラスのタンカーになると満載喫水が20mを超すので、ドーバー海峡のような浅い海域には入って来ません。
 いずれにせよドーバー海峡を航行する大型タンカーや貨物船の船乗りから見れば、ドーバー海峡は“浅い”、“狭い”の難所なわけです。しかも縦断方向へ航海しているところへ、横断方向へ航海しているフェリー(ドーバー⇔カレー)があります。その交差点の海域付近にスイマーと並走する小さなボートがノロノロしているわけですから、スイマーは「危険な行為をしている」と自覚してください。

<<ハーフポイント>>
 さて、ドーバー海峡の海図をご覧ください。

P8060155t
海図

 楕円で囲まれた部分(色の濃い部分)は特に浅い海域です。ちょうどイギリスとフランスを分ける“塀(へい)”のようになっています。この塀から任意に線を曳き(太線)、右側通行で航路が出来ています。
 では現在(リアルタイム)のドーバー海峡、船舶交通をご覧いただきましょう。この“Ship AIS”は、AIS(Automatic Identification System:船舶自動識別装置)によってインターネット上で閲覧できるリアルタイムの船舶交通状況です。どうですか? 思ったより頻繁に船が航行していると思いませんか?
 いずれにせよスタートして航路上に入る(大型船が眼の前を通る)と全体の4分の1を泳いだことになります。初めは左から右へ通っています。それが逆に右から左へ大型船が航行するようになると「半分を越した」ということになります。
 海峡中央部、つまり道路と言う「センターライン」。すなわち船舶の右側通行を保持させるためのヴイ(浮標:航路標識)が約5海里(約9km)毎に浮いています。これをチャネルスイマーは「ハーフポイント」と呼んでいます。視界が良ければボートから見ることが出来ます。このハーフポイントを普通の泳速ならばスタート後、約7時間で通過することでしょう。

<<魔物の住む海域>>
 普通のスイマーならスタート後約12時間で大型船の航路を通過する頃です。しかしその時点から潮流は転流し、進み具合が極端に悪くなる頃です。ただ大型船は付近を航行しません。むしろフランスのものであろうヨットなどが付近を航海しています。時としてヨットがあなたを観に来たり。。。。。
 しかしドーバー海峡では横断泳のスイマーが数多くいるので、ヨットは遠目に視るだけで側に寄ってくることはないでしょう。むしろ近くにあるヴイが強い潮流を切って傾いでいることや、あなたがほぼ真横に流されていることに驚くことでしょう。
 しかしそれに慌てることはありません。確かに間近に見えるフランス(最短距離)に泳ぎ着くことは不可能ですが、ボートパイロットはどう回避したらよいか知っています。あなたは前を見ないで(ボートだけ見て)泳ぎ進むのみです。

ドーバー泳ガイド(2015)その9.「ドーバー海峡の泳ぎ方②」

 あなたはイギリスのシェークスピアビーチから泳ぎ始めました。すると下げ潮と強い潮流に乗って「あれよあれよ」という間に沖合へ出て行き、先ほどボートで出てきたドーバーハーバーの出入口沖合を通過して行くことでしょう。
 ボートは真っ直ぐグリネ岬に向いています。何故ならばドーバー海峡の最短距離はドーバー(イギリス)とグリネ岬(フランス)の間だからです。しかし最も近いグリネ岬にボートは向いているものの、強い潮流で流されているので進んでいる方向はまったく違う方面です。それはGPSで測るとボートはほとんどグリネ岬には近づいていないことにあなたのスタッフは焦るかもしれません。何故ならばその状態が6時間も続くのですから。
 あなたがシェークスピアビーチをスタートして約6時間が過ぎるとドーバー海峡の潮流は転流し、反対方向へ流れ始めます。すると初めの6時間が嘘だったように真っ直ぐグリネ岬に向かって進み始めます。しかも強い潮に乗っていますからあなたのスピードは普段の倍速程度で進みます。スタッフも心ウキウキ、「ゴー、ゴー!」と応援するでしょう。
 更に約6時間が経過すると再び転流です。この時にグリネ岬に到達できれば最も良いパターンで完泳することが出来ます。ですからドーバー海峡を楽に成功させるには、12時間以内で泳げるようにすれば良いのです。

P8060155
ドーバー泳航跡図(左上がイギリス、右下がフランス)

 ところが実際はそうもいかない。ドーバー海峡の平均完泳時間は約15時間です。もしあなたが平均的な泳力の持ち主なら、12時間後はグリネ岬を眼の前にして再び流され始めるでしょう。しかも潮流はグリネ岬に当たって沖に向かう強い潮となっています。その潮とあなたは戦わなければなりませんからかなり苦しいスイムとなるでしょう。まさにここは「悪魔の棲む地点」と呼ばれる場所なのです。
 おそらくその時点でのグリネ岬までの距離は5kmもないでしょう。あなたはすでに12時間も泳いでいてそうとう疲れています。寒さも、身体の芯まで冷え切っていることでしょう。でも前を見ればフランス(グリネ岬)がハッキリ見える。『もう少しだ』と疲れた身体、疲れた心に発破をかけて泳ぎます。
 おそらく30分も経たない間にあなたは『グリネ岬がもっと眼の前にある』と期待して泳ぎを止め、前を見るでしょう。ところが実際は30分前と変わらないように見える。それはそれはあなたの気持ちをガッカリさせるのに充分な景色です。
 ドーバー泳の苦しさはココから始まります。あなたはボートのスタッフに「(着くまで)あとどのくらい?(距離、時間)」と聞きます。スタッフはあなたの気持ちがよく分かっていますから少しでも元気づけようと実際の距離、時間より短めに答えます。例えば実際は5kmあるのに「あと4km!」とか、実際の予測時間はあと3時間なのに「あと2時間!」とか。。。。。
 スタッフは悪気があって言っているのではないのですが、実際は“嘘”ですからあなたは直に気が付きます。「さっき“あと2時間”って言ったじゃない!」、とあなたが文句を言った場所がすでにそれから1時間泳いでも着かないであろう距離を見ているからです。

P8040432
2009年8月4日 ボートから見たフランス(ドーバー泳はフランスが見えてからが遠い)

 オーシャンスイマーは一般に自分の泳速を知っています。したがって残りの距離(時間)を聞くとスイマーは自然に頭の中で到着までの時間(距離)を計算します。それはそれまでの練習で培ってきた性(さが)です。
 ところが潮の速いドーバー海峡ではその到着予想時間をオーバーするのが普通です。ですからベテランオーシャンスイマーになると「残りの距離(時間)を教えないで」とスタッフに言います。「それは私が聞いても教えないでね」と約束させるくらいです。「その通りにはいかない」と知っていますから。。。。
 ではどうしたら良いかというと、第一にあなたが泳ぎを止めない限り、あなたはフランスに近付いていることを知ることです。“泳ぎを止めて前を見る”といった行為に意味はありません。増してや泳ぎを止めて「あとどのくらい?」と聞くのは愚問です。何故ならばあなたが泳げば早く着くし、泳がなければいつまで経っても着かないということです。
 残りの距離を聞いてもそれは見える最短距離を答えているので実用的ではありません。それでもあなただどうしても聞きたいなら聞けばよいでしょう。スタッフは正直に正確な距離を答えてください。ボートパイロットに聞けばすぐにGPSなどを見て正しい距離を教えてくれます。ただスタッフは“その知った距離に意味は持たない”ことをあなたに知らせなければなりません。

 12時間経過以降のあなたの考え方としては

  1. 前を見ない
  2. 距離、時間を聞かない
  3. ひたすら泳ぐ

です。
 もし何かがあるとボート上のスタッフやクルーがあきらかに今までと違う動きを始めます。それがない限りあなたは黙ってひたすら泳ぎ続ける必要があります。前を見て、時間(距離)を聞いて、フランスが近付いてくることはありません。フランスには着くまで着きませんからとにかく泳ぎ続けることです。

<ゴール>
 ボートパイロットはスタート後12時間経過した頃にあなたの最も適したゴール地点を今までの経験に沿って検索します。ボートのGPSにはそれまでの豊富なデータが入力されているからです。
 それはあくまでケースバイケースですが、グリネ岬に到着できる可能性が低くなるとおそらくボートはヴィッサンに向かいます。グリネ岬は岩場ですが、ヴィッサンは遠浅で広大なサウンドビーチだからです。(安全に上陸できる)
 基本的にグリネ岬に近付くと(約20~30m)ボートから小さなカヤックや小舟が降ろされてあなたを岸までサポートします。ですがこれもケースバイケースで状況によってボートクルーやオブザーバーが泳いでサポートする場合もあります。あなたはオブザーバーの指示に従って岸に向かってください。
 ヴィッサンですと遠浅のビーチになるので沖合100mくらいの地点から小さなボートが出されるか、並泳するスイマーが出て来ます。オブザーバーの指示に従って上陸します。
 この時、あなたは身体のすべてが水から出た状態でゴールになります。ゴールしたら、あなたは手を挙げてゴールしたことをオブザーバーに知らせてください。それを確認するとボートからはホーンなどで返事をしてくることでしょう。
 上陸の際の注意ですが、あなたは12時間以上、立位の姿勢を取っていません。いきなり立とうとするとフラついて転倒する恐れがあります。特に岩場での転倒は危険ですので、両手両足(四肢)を使ってゆっくり岩場を掴まって上がってください。ビーチの場合は四つん這いになって這い這いしながらゆっくり上がってください。
 いずれにせよ立つ場合は一旦座り、落ち着いてから立ち上がってください。慌てる必要はありません。

P9020299_2
2010年9月2日 フランスにゴールして休むニック(アメリカ)と伴泳したオブザーバーのジェーン

 ゴールして落ち着いたら、あなたはボートまで戻ります。時折、ボートから降ろされた小舟に乗せてくれることもありますが、それは稀でほとんどは泳いでボートまで戻らなければなりません。
 あなたがボートに戻ると、ボートはドーバーマリーナへ向かって疾走するでしょう。しかしあなたと同じ時間にシェークスピアビーチをスタートしてまだ泳いでいるスイマーへは応援がてら見に行くことがあります。この時、あなたの身体が動くようだったらまだ泳いでいるスイマーへ応援してあげてください。逆にあなたがまだ泳いでいるとき、先に終わったボートが応援に来る場合があります。にこやかに手など降って愛想を振りまいてください。特にラテン系のスイマーのボートは底抜けに明るいです。
 おそらくあなたはボートに戻ると身体を拭いて着替えて暖かいブランケットに包まれて長椅子で横になることでしょう。ボートがドーバーに向かって走って30分くらい経つと、おそらくあなたは嘔吐します。あなたの側にバケツを用意することをお勧めします。
 フランスからドーバーマリーナまで、ボートで約3時間です。その間にあなたは身体が暖まり、疲れてはいるものの歩くなどの行為は支障なく出来るように回復しているでしょう。
 もしあなたにレンタカーでもあれば良いのですが、ない場合はパイロットに言ってタクシーを呼んでもらってください。出たゴミはおそらくパイロットが処分してくれますが、持ち帰る荷物はけっこうあるものです。

ドーバー泳ガイド(2015)その8.「ドーバー海峡の泳ぎ方①」

 何回かこのブログで言っていることですが、ドーバー泳はルールのいずれかを破る場合、あなたのスイムは失格となります。ルールの詳細はCSACS&PFのホームページから確認して欲しいのですが、早い話「何でも有り」ではないということです。

<スタートは>
 イギリスの天気は日本に比べてその変化は激しく、天気予報の的中率は日本よりも遥かに低いです。それは観測技術が低いのではなく、天気の予測が日本より遥かに難しいということです。
 ドーバーを泳ぐのは原則的に小潮の期間ですが、その期間の中で天気の良い日を選ばなければなりません。基本的には“ビューフォート風力階級表”による「風力4」未満であれば泳ぎます。しかしイギリスで正確に5日以上先の天候を予測することは不可能です。時折、2日先の予測が正確に出来ることはありますが、それはごく稀で、一般には泳ぐ24時間前にパイロットから連絡があり、初めて泳ぐことになるのです。
 つまり「明日泳ぐ。○×時にドーバーマリーナ集合」といきなり連絡があり、その指示にスイマーは従わなければならないので、スイマーに泳ぐ日を決める決定権は無いのです。しかし少しの知識があれば、ある程度予想することは出来ます。例えば“ビューフォート風力階級”を知ったように。
 ただ小潮期間で無風、パイロットに指定された時間に集合して、それでも泳げない時があります。それは霧。濃霧の場合は泳げません。基本的に視界は10km以上です。霧で泳げない例はドーバーで少なくありません。時に泳ぎ始めて10分後に「今日は良くないからやめよう」なんてことも経験しました。それはすべてパイロットの判断です。

<<満潮時にスタート>>
 海は普通、約6時間毎に満潮と干潮を繰り返しています。当ブログ、右上に「北海道函館の潮汐」(ブログパーツ)を埋め込んでおきましたのでご覧ください。グラフの山が満潮で谷が干潮で、それぞれに時刻と(海面の)高さが表示されています。ちなみに函館では大潮での海面の昇降は最大でも1m未満です。ところがドーバーでは大潮で約7m、小潮でも約3mの昇降があります。ですからグラフで表すと、こんなになります。つまり「潮流は速い」ということです。
 さて、あなたは「2015年9月5日から11日までの小潮期間で泳ぐポジションが“1番”で予約が出来た」と仮定します。2015年9月の潮汐は“こちら”をご覧ください。
 天気が良ければあなたは9月5日の午前4時22分頃のスタートとなります。それは9月
6日なら午前5時27分頃、
7日なら午前6時45分頃、
8日なら午前8時04分頃、
9日なら午前9時19分頃、
10日なら午前10時18分頃、
11日なら午前11時02分頃と、
日々約50分ずつ遅れてのスタートとなります。

<ボートは>
 ボートパイロットへは事前に会っておくことをお勧めします。同時にボートを見る機会があれば、スイマーもサポーターもイメージを掴むことが出来ます。その時に泳ぐ当日、あなたとパイロットが落ち合う地点も確認しておいた方が良いでしょう。何故ならばCS&PFのボートは大部分がドーバーマリーナに停泊しています。しかしもしあなたがCSAで泳ぐなら、そのボートの大部分が停泊しているフォルクストンのハーバーまで行かなければなりません。
 あなたが宿泊している宿とあなたのボートパイロットと落ち合う地点まで、移動方法や移動時間は確認しておいた方が良いでしょう。荷物もたくさんあることですから。
※注意:ボートの中ではボートクルーの指示に従ってください。ボートにはトイレやキッチンの設備がありますが、使い放題ではありません。特にトイレは使用後の水の流し方があります。スイマーに並走している間はエンジンの回転数も上げられないので使用できる電源に制限があります。詳細はパイロットに聞いてください。

<荷造り>
 泳ぐための器財、サポーターの器財、荷物はチェックリストを見て確認してください。そしてバッグ(容器)は巨大なものに何でもかんでも入れておくのは扱いづらくてよくありません。より良いのは中型の箱に目的別に分類しておくことです。特にスイマー用の小物(スイムキャップやスイムゴーグルなど)は急を要することがあるので私は家で使っているような「手紙挿し」を使用し、スイマー側のボートデッキに下げておきます。
 いずれにせよ目的別、2~3個のキットに分けておくと扱いやすいです。
 とにかく、ボートはドーバー海峡でとてもよく揺れます。船内での作業は足を開いて踏ん張って、何かに掴まりでもしながらじゃなければ出来ないと思ってください。
 例えば水。5リットルの大きなボトルが売っていますが、扱いやすいのは1.5リットルとか2リットルのボトルです。

<補給>
 補給品にはその形状が“個体”、“ジェル状”、“液体”とありますが、個体は噛まなければならないのであまりお勧めしません。ただバナナとかブドウとか、噛まずに呑み込めるフルーツのようなものなら構わないでしょう。
 補給はスイマーがどうやって採るか、時間や内容、量はスイマーが決めてください。時に「Aの場合はこうやって、Bの場合はああやって、Cの場合はこのようにする」とか注文の多いスイマーもいます。これはスイマーとサポーターのチームプレイになりますから事前に練習をしておくべきです。
 いずれにせよ1回の補給に掛かる時間は長くても1分。出来れば10秒以内に終えるよう練習してください。
 尚、間隔としては長くとも1時間以内に1回以上の補給をお勧めします。これはスタッフにも言えるのですが、途中、何が起こるかわかりません。「ゆっくり食事を楽しむ」ではなく、スイマー同様こまめに口にすることをお勧めします。
 とにかくボートはよく揺れ動くので、スタッフの食事も手掴みで食べられるサンドイッチなどが良いでしょう。
 ちなみに夜間航行中のボートは船内をあまり明るくすることが出来ません。暗く揺れ動く船内でテキパキと作業するには整理整頓が重要です。記録を記入する意味からもヘッドランプなどは必要になってきます。
 同時にボートにはキッチンの設備もありますが、利用するのは主にボートクルーです。必ずボートクルーに断ってから使うように注意して下さい。

<痛み止め>
 解熱鎮痛剤に“イブプロフェン(日本名:ブルフェン)”があります。日本でもテレビCMなどを観ていると“イブプロフェン”の名前が出て来ます。イギリスでは日本より頻繁に使われているように思える医薬品であり、市販薬として入手可能です。錠剤で100mg錠と200mg錠が存在し、用量としては日本では大人が「200mg」となっているものの、イギリスでは「400mg」となっているので『半分』と思っていた方が良いかもしれません。
 採るタイミングは食後30分以内です。一日3回(4~6時間毎)、一日の最大投与量は800~1200mgです。
 尚、イブプロフェンはドーピングに引っ掛かりません。

P9010199
2010年9月1日 スタート直前のニック(アメリカ)、狭いボートの中でニックの父親がワセリンを塗っている。

<スタート地点>
 スタート地点はドーバーマリーナの隣にあるシェークスピアビーチか、ドーバーとフォルクストンの間にあるサムファイヤホーになります。ボートでドーバーマリーナからシェークスピアビーチまでは約15分(フォルクストンのハーバーからだと約45分)、ドーバーマリーナからサムファイヤホーまでなら35~40分(フォルクストンのハーバーからなら約45分)です。
 この移動時間中にオブザーバーはあなたへ簡単なルールの説明といろいろな質問をして来るでしょう。中身は氏名、生年月日、年齢、国籍などなど。そして最後にあなたはそのルールに同意し、書類にサインをしなければなりません。
 その後あなたは泳ぐための準備に入ります。水着に着替え、グリース(ワセリン、ラノリンなど脂類)を塗り、耳栓、ゴーグル、夜間ならライト類を装着します。
 ボートがスタート地点の前(約20m)に到着すると、ボートを沖に向けて留めるでしょう。あなたはオブザーバーの指示に従って入水したら、岸まで泳いで行って身体のすべてが水から出た場所まで歩いて行って、そこで船に向かって手を挙げ、合図を送ってください。ボートはホーンなどでスタートの合図を出しますので、ゆっくりと入水したら静かに泳いでください。
 時にドーバー泳のボートが多数いる場合があります。他のボートも同じように合図をしていますので間違えないようにしましょう。

ドーバー泳ガイド(2015)その7.「チェックリストを作ろう」

 国内でも海外でも旅行には「移動型」と「定住型」があると思います。「移動型」というのは文字通り1~2日でどんどんと場所を移動するタイプで、もう一方の「定住型」は終始一カ所にいて、そこを起点に近くを散策するタイプです。
 ドーバー泳を目的でイギリスに行く場合「定住型」になりますから、バックパッカーやパッケージ旅行のような「移動型」の荷造りとは少し異なります。
 海外旅行に必要な「荷物表」はネット検索でたくさん出て来ますが、それはおそらく『移動型だろうなぁ~』と思わせる内容です。ハッキリ言って洗濯洗剤、シャンプーやリンス、石鹸、ティッシュなど、日用生活品はドーバーでも売っていますので必要ありません。更に言えばドーバーにもコインランドリーがありますから「下着を滞在日数分持って」なんてなことはまったく必要ありません。
 ただでさえドーバーを泳ぐための必要備品はけっこうあります。加えて飛行機の機内に預ける荷物(スーツケースなど)には大きさや重さにも制限があって、よほど吟味しないとすぐに重量オーバーになってしまいます。
 逆に予想外に必要なものは、日本人なら“箸”です。(それは私だけ?)。たまたま私の場合は自炊をするので作るものといえばやはり和食が中心です。今や醤油はどの国にでも売っていますが、味噌はドーバーで見たことはありません。(寿司はスーパーで売っていました)。米は売っていますが美味しい米に当たったことはありません。(経験不足?)。いずれにせよ自炊する場合は少しの米と味噌はあった方が良いかもしれません。(日本のインスタントラーメンやスナック菓子は売っていました)
 あくまで米や味噌は“私流”であって「自炊はしない」という方には無用の長物です。でもドーバーのB&Bでも何処でも部屋には電気ケトルがあってお湯は沸かせます。カップ麺の一つでもあると重宝します。割り箸一善くらい大した荷物にもならないでしょう。ちなみにドーバーでもカップ麺を売っています。しかし味は、少なくても私には合いませんでした。
 他に私は素麺や素麺汁など持って行きますが、「必要ない」という方には必要ありません。このように“必要であるか否か”は各々によって変わってきます。ただ取り敢えずドーバーでもスーパーはあるしいろいろなお店が出ています。大型スーパーに行けば日本の食材も手に入るし、そこで買えるものは少なくとも『持って行く必要はない』と思うのです。

Image571
2010年9月9日 ドーバーのビーチ近くに建てられたドーバー泳のオブジェ

<チェックリストを作る>
 荷物には“必要品”、“不必要品”、“あったら便利品”と別れると思います。もちろん“不必要品”を持って行くことはありませんが、問題は“あったら便利品”です。ハッキリ言って持って行く必要はありません。
 極端に言うとドーバーを泳ぐのに必要な水着、スイムキャップ、スイムゴーグル、ワセリン、栄養補給品、補給のための道具、ケミカルライト、日焼け止めなど、そのほとんどはドーバーで手に入ります。ただ「使い慣れたもの」となると“必要品”に入れた方が良いでしょう。更に言うならばスイム用フラッシュライトなど、週末に行われる練習会で素晴らしいものが販売されています。これらはむしろドーバーで購入した方が良い物品です。

 いずれにせよチェックリストには“旅行用”、“生活用”、“水泳用”に分け、頭の中でシミュレーションして「何を持って行くか」を決めて行くと良いと思います。確かにあなたのドーバー泳の準備は骨の折れる作業です。でもそれは楽しい作業でもあることに違いありません。
 サンプルとして載せておきます。

<<旅行用>>
パスポート 海外旅行保険の保険証(遠泳はこの保険でカバーできる) パスポート等、各種証明書のコピー 証明写真 航空券などチケット類 日程表 お金(現金“日本円”、“ポンド”、“ユーロ”) トラベラーズチェック(ポンド) クレジットカード 鞄(重要書類・現金など貴重品を入れて管理する)

<<生活用>>
味噌 米 カップ麺 素麺 素麺汁 箸 梅干し 日本茶 お茶漬けの元 包丁 デイバッグ 防水バッグ エコバッグ ビニール袋 財布 水筒(保温能力のあるもの) 水着 スイムキャップ(シリコン) スイムゴーグル ゴーグル用曇り止め 耳栓(シリコン) タオル(大きめ) ビーチマット 帽子(野球帽がお勧め) ジャージ上下 パーカー サングラス 日焼け止め ビーチサンダル シューズ 腕時計 携帯電話 デジカメ 手袋(ワセリンを塗る時用) 雨具(傘 カッパ) 衣類(下着 靴下 着替え 上着 パジャマ) 防寒具(ニット帽 手袋 靴下 ダウンコート 使い捨てカイロ(張るタイプ) ネックウォーマーなど) 化粧品 医薬品(常備薬) 腕時計 携帯電話(+充電器) カメラ(+充電器) 海外用電源プラグ変換アダプター パソコン(ほとんどの宿でWi-Fiが使える) アーミーナイフ 筆記用具 メモ帳 電子辞書 輪ゴム ヒモ 袋止め ジップロック

<<水泳用>>
ブランケット ラノリン(脂類) ボード ケミカルライト ヘッドランプ フラッシュライト ホーン ホイッスル 保温バッグ 衣類 救急用品 風速計 風向計 温度計 水温計 簡易GPS コンパス 記録用紙 海図 食料 水 炭水化物 果糖 茶 計量カップ じょうご(漏斗) スプーン プラティパス(水筒) 検査着(ディスポーザブル) ビデオカメラ(+予備バッテリー 予備メディア) 整理ボード ブラックカラント(ジュース) ロープ ゴミ袋 整理ボード イブプロフェン(薬:非ステロイド系消炎鎮痛剤)

 チェックリストを作ることによってそれぞれをイメージしているし、何が必要だか考えることが出来るでしょう。与えられる情報としては

  1. イギリスの天候は日本に比べて変化が激しい(夏でも思いがけず寒い日がある)
  2. ドーバー泳は平均完泳時間が約15時間。すなわち“必ず夜間泳がある”。夜間泳の対応が必要。
  3. ドーバーのエスコートボートはほとんどがクルーザー。すなわちキッチンもトイレも設備されている。
  4. 水温は16℃程度なので寒い。
  5. 慣れないとスイマーには波酔い、サポーターには船酔いが襲ってくる。

などです。少なくともボートにはキッチンがあるのでお湯くらいは沸かせます。ただしかなり揺れますので『何かを作ろう』と思うと難しいかもしれません。いずれにせよ現地情報がわかると対応の方法が見えてきます。ただチェックリストとして重要なことは、先にも書いたように必要物品のほとんどはドーバーでも手に入るということです。

ドーバー泳ガイド(2015)その6.「ドーバーハーバーの海練習」

 ドーバーハーバーのビーチに来て「素晴らしい!」、「羨ましい!」と思うのはスイマーのサポート体制がしっかりしていることです。そのルーツは「ドーバー泳の生き字引」と呼ばれたフレッド・ハモンドの存在を忘れるわけにはいきません。今は疾うに90歳を越え、認知症を発症して施設に入っており、娘さんが面倒を看ていると聞いています。(当ブログ“フレッド・ハモンド”、“フレッド・ハモンド”を参照)
 そのフレッドが2007年に心臓と肺の具合が悪くなって以来、CS&PFのボランティアたちが継続して今に至っています。
 ただ違うのは、フレッドは「毎日」でしたがCS&PFのボランティアたちは週末(土日)のみです。でもボランティアの人数は少なくとも三名以上が集まり(フレッドのように一人ではない)、組織的な練習会を開催するようになりました。スタッフたちはCS&PFの連中ですが、対象は“誰でも(もちろんCSAでも可)”というところがフレッドの伝統を継ぐ形になりました。
 ちなみにこの“誰でも”は別に「ドーバー泳を目的にしたスイマーのみ」という意味ではありません。要するに「長距離泳を目的にしたスイマーならば誰でも可」という意味です。したがって『長距離泳を泳いでみたい』と思えば誰でも練習に加わることが出来ます。
 練習会のコーチには「ドーバー泳の母」と呼ばれているフリーダ・ストリーターがついて、参加スイマーの目的を聞いてどのように練習したらよいかアドバイスしてくれます。

<ドーバー練習会の詳細>
<<名称>>
 「ドーバー・グループ・トレーニング」と呼びます。

Img_3513
2009年 スタッフ(左からエマ フリーダ アイリーン ルイス)

<<練習期間>>
 5月の第1土曜日(今年(2015年)は5月2日:つまり今日)から9月の第4日曜日(9月27日)までの毎週土日

Img_3532
2009年 安全確認(名簿チェック)をするアイリーン

<<練習時間>>
 ソロスイム(長時間:7時間まで)は午前9時にスタート
 リレースイム(短時間:1~2時間)は午前10時にスタート

Img_3632
2009年 黄のスイムキャップは短時間(スタッフのバリー(右から3番目のパーカーを着た人)はワセリンの持っている)

<<場所>>
 ドーバーハーバーのビーチ

Doverbeach
一方の折り返し地点から他方の折り返し地点までちょうど1km

<<主なサービス>>
 名簿を作り、安全確認
 スタート前にワセリン(ラノリン)を塗ってくれる。
 荷物の管理
 履物の管理
 初めは2時間後、以降は毎時、栄養補給(安全確認)
 CS&PFの物品販売(CSAはありません)

Img_3544_2
2009年 ストーンビーチなのでスイマーはサンダルを履いてくる

<<参加資格>>
 18歳以上(18歳未満は保護者同伴)

 こちら(「dover_training_2015.pdf」をダウンロード)の申込書に必要事項を記入し、同意すること。

Img_3650
2009年 服の差が面白い(左の冬服を着た者はニック:現在のCS&PF代表者)

<<注意>>
 参加費は“寄附”なので現在は任意です。
 ドーバーの海面は大潮で約7m、小潮でも約3mの高低差(潮汐)があります。ストーンビーチなのでサンダルを履いて水際まで行きますが、干潮時に入水すると必ず履いてきたサンダルは流されます。逆に満潮時に入水すると退水時にサンダルは遥か向こうとなります。そこでボランティアたちは履物を海面の高さに合わせて移動してくれます。

 ドーバーハーバーの海練習は任意の参加です。でもこの素晴らしい練習会には是非とも一度は参加していただきたいと推薦します。

<<おまけ>>
 ドーバーの天気予報(2015年)

  • 5月2日(土):曇りのち小雨
    最高気温:14℃
    最低気温:9℃
  • 5月3日(日):薄曇りのち小雨
    最高気温:17℃
    最低気温:7℃
  • 水温:10℃

 この条件下でも練習するからなぁ~~。スゴイよ!!

ドーバー泳ガイド(2015)その5.「ヒースローからドーバーまで」

 ヒースローからドーバーまで、電車、バス、タクシー、レンタカーなど行く方法はいろいろあります。どれをチョイスするかはあなたの懐や時間など、どれを優先するかで選べばよいと思います。“安さ”を優先するなら電車、バスになりますし、“時短、楽チン”を優先するならタクシー、レンタカーとなります。
 ただよくあるパターンは安さを選んで慣れないイギリスを大きな荷物を持ちながらやっとの思いでドーバーまで着いたは良いが、そこから右も左もわからない街の中、予約した宿が何処にあるのやら。。。。結局タクシーで。。。となるとあまり安くなっていない。なんてね。。。
 まあ日本からイギリスへ来るまでに時差もあり、睡眠不足や疲れもありますからあまり“節約”を考えずに効率的な時短を考えた方が賢明だと思います。

P7110044
2008年7月11日 ドーバー市内からドーバー城を見る

<普通(効率優先)なら>
 ここで言う“普通”とは日本で言う「“特急”、“二等”を使った列車で行く」と仮定した場合です。ヒースロー(電車)⇒パディントン(地下鉄)⇒チャーリング・クロス、セント・パンクラス、ヴィクトリアいずれかの駅(電車)⇒ドーバー・プリオリー駅(タクシー)⇒宿で約2時間30分、約80ポンドです。
 詳しくは後に述べる<電車で>をご覧ください。

<リーズナブルに>
 上記と同じ行き方ですが、“特急”が“準急”に格下げしてドーバー・プリオリー駅から宿までは徒歩だとすると、約4時間で約40ポンドです。

<お勧め(タクシー)>
 ヒースロー空港からドーバーの宿までへのストレスは、何といっても重くて大きいスーツケースをゴロゴロ転がしながら移動しなければならないところにあります。そこでもし今回のあなたのドーバー行きが三名以上なら、タクシー利用をお勧めします。(料金120~130ポンド、約2時間)
 「ロンドンタクシー」って聞いたことがある方もたくさんいると思いますが、日本のタクシーより大型なものが多く運行しています。予約はあなたが予約した宿に依頼するのが良いでしょう。宿のサービスで安くてあなたの目的にあったタクシーを選んでくれることでしょう。そして“ドア・ツー・ドア”であなたを宿まで連れて行ってくれます。
 あなたの航空機が日本からの直行便を選んでいたら、おそらくそれは「ターミナル5」に到着します。タクシー運転手はあなたが税関を出たところであなたの名前を書いたカードを持って待っていてくれるでしょう。
 三名なら一人あたりの運賃はリーズナブルに行った運賃とさほど変わりはありません。

<安さ優先>
 ヒースロー(地下鉄ピカデリー線)⇒ハマースミスで乗り換え(地下鉄ディストリクト線)⇒ヴィクトリアで乗り換え(バス)⇒ドーバー・タウン・センター(徒歩)⇒宿だと、地下鉄4ポンド(ヴィクトリアまで約1時間、)+バス(普通は約16ポンド。早割、夏割利用で約5ポンド:約3時間:1~2時間に1本の運行)。片道合計10~20ポンド、約5時間でこれが最安値かな?

<基本>
 タクシーやレンタカーの場合はおそらく混雑するロンドン市内を避けてドーバーへ行くでしょう。しかし公共交通機関を利用したならばほとんどはロンドン経由です。つまりヒースローからロンドンまで出て、ロンドンからドーバーまで行きます。ヒースローからロンドンまでは、“ヒースロー空港からロンドン市内へのアクセス”をご覧ください。
 いずれにせよロンドン市内での移動は地下鉄かバスになりますし、乗り換えが避けられません。更にロンドンの地下鉄は階段が多く(エレベーターやエスカレーターの設備は日本より少ない)、重い荷物を運ぶストレスは覚悟してください。
 ロンドン地下鉄路線図はこちら、乗り換え案内や運賃はこちらをご覧ください。

<バス>
 ヒースローからドーバーまでバスで行く手もあります(乗り換え2回、1日数便:約24ポンド、約5時間)。ちなみに往復割引を使うと約38ポンドになります。ただ運行本数が少ないのでやはり地下鉄と併用した<安さ優先>のほうが賢明かと思います。
 いずれにせよバス利用は予約が必要です。詳細は“こちら”から調べてください。目的地は“Dover (Town Centre)”です。

<電車で>
 ロンドンからドーバーまで行く一般的な方法です。ロンドン市内ではチャーリング・クロス駅、セント・パンクラス駅、ヴィクトリア駅などからドーバー・プリオリー行きが出ています。ナショナル・レールのハイ・スピードで約1時間(約55ポンド:低価格帯)、スタンダードで約2時間(約25ポンド:低価格帯)です。ちなみに運賃は日にちや時間帯によってまちまちです。尚、車両にファーストクラス(+約18ポンド)はありますが指定席はなく、切符は駅の券売機で乗車前に購入できます。でもイギリスの地理に詳しくない方は窓口で購入した方が良いでしょう。ただしけっこう並びます。
 列車検索や乗り換え案内はこちら、路線図はこちらをご覧ください。

<クルマで>
 始めに「イギリスのガソリン代は日本より断然高い(1.5倍近く)」と頭に入れてください。またオートマ車は少なく、ほとんどがマニュアル車です。通行は左側で日本と同じですが、交差点は「ラウンドアバウト(“ロータリー交差点”または“環状交差点”)」と呼ばれる中心の島の周囲を一方向に周回する方式が多く、慣れないと行きたいところに行けない場合があります。ご注意ください。
 高速道路の通行料金はありません。またこれはあくまで“私の感覚”ですが、「日本人よりイギリス人の方がスピード狂」に感じます。一方、道路では最近、交通事故の抑止目的で“スピードカメラ”が増設されています。つい先日も“A20(ドーバーとフォルクストンを結ぶ道路)”でスピードカメラが設置されました。充分ご注意ください。
 尚、ドーバーの宿に駐車場はあると思いますが、公道は駐車禁止です。また日本と同じようにパーキングエリアがあって、有料になっています。
 ヒースローからは“M2”と“A2”を経由していきます。(距離:約130km、事務手続きの時間を入れたら約2時間30分)

<割引>
 あくまで“参考”ですが、イギリスの公共交通機関(電車、バス)は往復になるとかなり割引になります。
 先ほど「ヒースローからドーバーまで往復バス利用だと割引」と書いたように、電車ならドーバーからロンドンまでは片道、スタンダードで約25ポンドですが、往復になると約36ポンドです。ただし電車の往復割引切符には有効期限が短いので少なくとも一週間はドーバーに滞在する皆さんには使えません。ただドーバーからロンドンへの日帰り観光などは有効な手立てとなります。
 他にドーバーからカレー(フランス)までのフェリーですが、「日帰り割引切符」が販売されていて、往復だとかなり安くなります。これは後に「ドーバーのお勧め小旅行」で紹介します。
 取り敢えずドーバーの宿とヒースロー空港間の交通で私はタクシー利用を推奨しましたが、同じタクシー会社で往復を依頼すると割引があります。これを含めてあなたの宿泊する宿に相談すると良いでしょう。
 そうそう、タクシードライバーでチャネルスイマーがいますので、彼なら好意的に仕事をしてくれるでしょう。お望みならば私までご連絡ください。

« 2015年4月 | トップページ | 2015年6月 »

北海道函館の潮汐

ウェブページ

2017年10月
1 2 3 4 5 6 7
8 9 10 11 12 13 14
15 16 17 18 19 20 21
22 23 24 25 26 27 28
29 30 31        

BV

  • BV