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ドーバー泳ガイド(2015)その1.「ルールとリスク」

 初めにちょっと厳しいことを言っておきます。何故ならば、時折来る「ドーバーを泳ぎたいんだが」という質問に、質問者が“ウェット着用”、“10名程度のリレー”、“自分中心の泳ぐタイミング”など『何でも有り』と思っておられることに、私の方がビックリするからです。
 確かに“何でも有り”で横断泳をサポートしてくれる団体が過去にはありました。「CCA(Channel Crossing Association)」と言います。対象のほとんどはカヤックなど、手漕ぎのボートなどが中心ですが、水泳もやっていたように記憶しています。今でも活動しているのか不明(ネット検索に引っ掛からない)ですが、代表者だった方を知っていますのでご紹介することは出来ます。ただし彼は現在“CSA(Channel Swimming Association)”のパイロットをしているので、受け付けるかどうかは確約できません。

 ただ、せっかくドーバーまで行って泳ぐなら、世界のオーシャンスイマーが認める泳ぎ方を私は強くお勧めします。ただしそこには厳しいルールとそれに伴うリスク(危険性)があります。それは16℃の水温を水着1枚で泳がなければならないことです。ドーバー泳のスタートは、それをクリアすることから始まります。
 次にあなたはあなたの協力者を求めなければなりません。あなたは冷水での耐寒能力を上げるため、冬の海でも練習しなければなりませんし、太らなければならないかもしれません。また夜間でも少しのラフウォーターでも泳げるように練習しなければなりません。それには一人ではできません。あなたの信頼できる友人、水泳コーチなど、協力者が無ければそれは達成できません。
 でも、あなたの協力者はあなたの成功を心底願っている人たちです。きっとあなたの成功を誰よりも喜んでくれるでしょう。現実、あなたがドーバーを泳ぐときは栄養補給などをしてもらうサポーターが必要になってきます。それは普段からあなたの練習と付き合ってくれたあなたをよく知るサポーターが良いでしょう。あなたのボートに同乗するオブザーバーも泳いでいるあなたの状態をサポーターに聞いてきます。この時、明確な答えが出来ないとオブザーバーの判断でその水泳を中止にしてしまう場合があります。あなたはあなたの信頼できる友人と二人三脚で成功へ向かわなければなりません。

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ドーバーハーバーのビーチ(2004年7月31日)

 さて現在、“ドーバー海峡横断泳”として世界に認められている団体は“CSA”と“CS&PF(Channel Swimming and Piloting Federation)”の二団体です。彼らが「なぜ世界に認められているか?」というと、伝説となった“キャプテン・マシュ・ウェッブ(Captain Matthew Webb:イギリス: 1875年8月24~25日、イギリスからフランスへ21時間45分で泳いだ。平泳ぎ)”の厳しいルールを未だ伝統的に守っているからです。公認してもらうにはウェッブのルールを守らなければなりません。
 ちなみにウェッブはドーバー泳を初めて成功させたスイマーではありません。ドーバー泳の歴史は1872年8月24日のJBジョンソン(J.B. Johnson:イギリス)の初挑戦から始まります。しかし水着のみで泳いだ彼の挑戦は1時間3分後に失敗で終わりました。
 初の成功者はアメリカ人のポール・ボイトン(Paul Boyton:1875年5月、24時間で完泳)です。ただその成功はウェットスーツのようなゴム製の全身を覆う水着を使用したため、これを嘲笑ったウェッブはいわゆる“水着一枚で”ドーバー海峡を泳いで渡った第一号になったのです。この伝説が今のドーバー泳のルールになり、今でも「標準的な水着一枚」でドーバーを泳いで渡らないと公認記録にはなりません。もちろん日本の赤フンも、イアン・ソープのソープ水着も、ロンドン五輪(2012年)では公認されたレーザー・レーサーも禁止です。

 細かいルールは各団体のウェブサイトで確認して欲しいのですが、おおざっぱに言うと次のようになります。

  • 標準的な一つのスイミングキャップ、標準的な一つのスイミングゴーグル、標準的な一つ(一組)の水着のみ着用できます。ウェットスーツ着用は許可されません。(ただし脂類を身体に塗ることは許可されています)
  • スタートは観察者から見てスイマーの身体のすべてが水から上がった陸地とし、ゴールは観察者から見てスイマーの身体のすべてが水から上がった陸地とします。
  • 泳ぎながら栄養補給は許されますが、ボートに乗船したり触れたりすることは許可されていません。

 最後に“よくある質問”の「費用はどのくらい?」にお答えしておきます。
 とてもおおざっぱですが、練習の費用、泳ぐための費用、交通費(飛行機代を含む)、宿泊費、食費などざっと含めて乗用車(新車)1台分です。節約すれば軽自動車、普通なら普通車程度、リレーとかソロでもちょっと贅沢すると高級車程度です。もちろんこの概算にはあなたのサポーターの費用も含まれています。
 いずれにせよイギリスでドーバー泳は「泳ぐエベレスト登山」と呼ばれています。そのくらいのリスクを覚悟でき、準備と練習を重ねれば「ドーバー泳の成功は目の前にある」と私は言い切れます。

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