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知的障害者とスキーキャンプ

 知的障害者、ことに自閉症の子どもたちは“こだわり”の強いことが多い。この“こだわり”という言葉、コマーシャルでは「こだわりの▽◆」とか、、、、、ちょっと「普通の人とは違う」みたいな、“差別化”の意味合いが多いようだ。
 ちなみにこの「差別」という言葉、“障害者”とお付き合いをさせていただいている私にはあまり良いイメージではないのだが、企業などでは盛んに「差別化」という言葉を多用し、“他とは違う”という良い意味合いでの格差を出している。つまりスタンダードよりプレミアムとかデラックスとか、要するに付加価値の付いた高級感みたいなようなもの。だがこれは自閉症の場合とは違う。
 自閉症の場合は「ルール」と表現した方が私には“ピン”とくる。だがこのルール、自閉症の子どもたち本人の作るものだからちょっと困る。
 以前、このブログでも紹介したことがあると思うが、知的障害の子どもたち全般に「ルールを守りたがる」という傾向がある。特に自閉症の子どもたちは“ルール厳守”でなければ気が済まないようだ。つまり“真面目”なのだ。例えば全盲+自閉症(重複生涯)のM君、全盲なのにプールの入る場所、退水場所が決まっていて、他の場所から入退水すると、すごろくではないのだが元に戻ってやり直す。まあこの辺までは可愛いところだが、送迎する道順まで変える事が出来ない。仮に途中の道路が工事中で迂回路に回ったとしても、全盲なのに何故か道順が変わったことを認知し、元に戻させようとする。つまりハプニングは苦手で許す事が出来ないらしいのだ。
 D君は重度の知的障害で自閉症。彼の趣味は道路に落ちている煙草の吸殻集めである。最近の日本では喫煙に対してマナーが厳しくなったせいか、路上に落ちている吸殻は少ない。それは喫煙者ばかりではなく、M君にとっても厳しい時代になっている。それでもいつも左手にレジ袋をぶら下げて、拾う右手の指はもうタコが出来て固くなっている。そう聞くと皆さんは「街が綺麗になって良いじゃないか」と思われるかもしれないが、彼にとってのお宝である吸殻は何も歩道だけに落ちているとは限らない。車道にも落ちているのだ。東京の交通量の多い大きな通りでも吸殻があれば彼はそれを取りに行く。それはクルマが接近しているなど考えない危険極まりない行為なのだ。
 TPO(時、場所、場合)という“都合”を彼は理解してくれない。逆に皆さんには“知的障害”が少しはご理解いただけただろうか?

 さて長い前振りはこの辺にして問題に移ろう。
 今まで、トラジオンのスキーキャンプでは小さな民宿、小さなペンションなどは借り切りで行っていた。まあそのくらいの参加者は集まったし、宿を借り切ることによって他の宿泊客に迷惑をかけない、ワガママが利くなどのメリットがあった。ところが昨今は参加者がそれほど集まらない。過去、30年来お世話になっていた民宿が廃業した。ペンションが経営者の世代交代で使いにくくなったなど、参加者も、受け入れる宿も時代とともに変わりつつあった。
 そんな折、昨今では一般の宿泊施設に一般のお客さんと一緒に宿泊する羽目になった。
 今回、特筆すべきはS君(自閉症)。彼のこだわり、すなわちルールは「ボタンは押さないと気が済まない」だ。日常生活でピンポンダッシュは日常茶飯事。プールでは更衣室、通路、強制シャワーなどの電燈を消すことはもちろんのこと、ペースクロックのスイッチ、挙句の果てはトイレなどにある救助コールのスイッチまで押しまくってくれる。もちろん救助コールを押されれば「どうしましたか?」との返答はもちろんのこと、スタッフまで飛んで来る。
 今回、そんな彼を宿に連れて行ったとき、“非常ベルを押さないか”、それが最も気がかりなことだった。
 ところが実際は非常ベルを押さなかったものの、若い女の子の部屋や男の子の部屋へ入っては喜んでくれた。

 以前にT君(自閉症)と一般のプールに行った。T君は“小さな女の子”が好きである。だからといって抱き着いたり危害を加えたりとかはないのだが、小さな女の子の目の前に行っては「デェ~~~」とやる。やられた女の子は気持ちが悪いので泣いて逃げるか、気の強い女の子は蹴飛ばして逃げる。まあ結局はT君、そのプールの“入場禁止”になってしまった。
 S君の入った女の子や男の子の部屋は少なくとも小さな子どもたちではない。しかし女の子たちは「キャー!!」と叫んで部屋を飛び出してきた。男の子たちは“何事???”という驚いた表情でS君を見ていた。
 『やってくれるじゃねーか』という怒りと、『申し訳ない』と謝罪で部屋部屋を回った。まあこのときばかりは愛知県のヨットスクールではないのだが、反社会的な“暴力”を私も使わせてもらった。

 このような子どもの気持ちが“High”になってしまった時の鎮める薬として“安定剤”をS君のお母さんはS君に持たせていた。それは私も知っていることだが私としては薬に頼りたくなかった。しかしS君は自分でそうなったときに飲む薬を知っていて、私の知らぬ間に飲んでしまった。その効果はすぐに効き、1時間も経たずに爆睡してしまった。これで良いのかな??
 S君もM君もスキーは“初心者”は卒業したレベルまで達している。それなりに楽しめるようになった。スポーツは“わかる”ではない。“出来る”なのだ。スキーで言うなら彼らスキーの技術理論をわかっていない。しかしスキーで楽しむ事は出来る。それが私にとっては最も重要なことだ。
 そのつもりで一般のスキー教室をしたときに失敗をした。一般の大人は“出来る”より“わかる”を重要視されていることだ。出来なくとも“評論家”にはなりたいのだろう。それでも楽しめればそれで良い。評論家、あまり好きな人種ではないのだが、日本人総評論家時代、時代を追いかけるならそれもしなければならないのだろう。

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