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わくわく、どきどき、台風の目。

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スイミングクラブの歴史

 1964年、日本で東京五輪が開催された。これを期に我が国のスポーツに対する認識が大いに変わったと私は思っている。東京五輪前の日本人スポーツ認識は、いわゆる“勝つ”ことを目的とした「チャンピオンスポーツ」だ。それに対する五輪後の認識は「大衆スポーツ」になった。その代表が“ママさんバレー”や“スイミングクラブ”の誕生だ。
 ここでは“スイミングクラブ”のみを取り上げて話を進めよう。
 もともとスイミングクラブは東京五輪で日本の“お家芸”であった「競泳競技」の不振だった反省から、1965年に誕生した。初期は全国の有望選手、特に子どもの英才教育を施すことを目的としており、「(①)競泳用プールで競泳の泳法を教え、トレーニングを行う組織・施設」を指していた。
 ところがこれに人気が出て当初のスイミングクラブでは入会希望者で溢れた。そこに着目した民間企業が営利目的としても成り立つだろうと開催をすると、それは大当たりで全国に民間のスイミングクラブが爆発的に誕生した。

 1970年ころになると、スイミングクラブには子どもの入会希望者で溢れ、“入会待ち”をした子どもも少なくない。この頃に子どもだった方々は、ご記憶にある方もいるであろう。

 ところが1980年ころになると、「シンクロナイズドスイミング」の誕生を筆頭に、いわゆる「(②)競泳目的以外の水泳」、“ニュースポーツとしての水泳”が多く生まれるようになる。(まあ私としては「遠泳」と聞くと古来の“日本泳法”にもあるように、隊列を作って「エーンヤコ~ラー!」などと大声を出しながら海を長く泳ぐ水泳をイメージされがちだが、海峡横断泳など、いわゆる“ハードな達成目的”とした水泳をこの中に入れたい!)

 1990年ころは「(③)健康志向の水泳」の時代になる。つまり水泳が“老若男女、誰もが楽しめるスポーツ”として普及され始め、それこそ「ゆりかごから墓場まで」ではないが、マタニティスイミング、ベビースイミングから大人向け(高齢者を含む)のマスターズスイミングまで、つまり“生まれる前からこの世を去る直前まで”をシェアに入れるようになる。
 特に国(厚労省)においては増大する“医療保険費用”の改革で、上昇をできる限り抑制するため取り組みが必要となった。その取り組みのひとつとして病気と健康の境にいる“病気予備軍”に対し、健康に引き戻すための手段が“保険適応”となる。つまり病気になってからの高額な保険料に対し、安い保険料で病気にならないようにする方が得策という考えだ。
 そこで生まれたのが「健康運動指導士」。医師の処方箋をもとに指導すると保険料で賄えるのだが、その療法の中で“水中運動”に大きな成果が期待されている。
 他にも水泳を除く水中トレーニング、ケガをしたスポーツ選手のリハビリ、高齢者向けの水中歩行、健康目的としたアクアビクスなど、何と健康、医療を目的とした「泳がない水泳」が誕生するのだ。

 2000年ころになるとかねてからの社会問題になっていた「少子化」がスイミングクラブ経営にも圧迫をし始める。一般社団法人「日本スイミングクラブ協会」でもこの対策として「もはや子どもを対象にしている時代ではない」と言い始め、特にこれから増加するであろう“団塊の世代”の退職に着目し、対象を「(④)大人の水泳」にシフトするようになる。

 2010年ころになると「高齢化」が社会問題になって、スイミングクラブでもこういった高齢者に対する「福祉対策」として更衣室やプールなど、施設・設備で改善が必要となってくる。まあ更衣室においては以前にこのブログにも紹介した「プール更衣室への提言」にも書いたが、今のところ日本でこのようなプール更衣室を見たことはない。
 いずれにせよ水泳の範囲は「(⑤)福祉の水泳」と範囲を増やすのだ。

 まとめてみよう。

    ① 競泳用プールで競泳の泳法を教え、トレーニングを行う組織・施設
    ② 競泳目的以外の水泳
    ③ 健康志向の水泳
    ④ 大人の水泳
    ⑤ 福祉の水泳

 スイミングクラブ誕生は“競泳目的”だった。その後、爆発的にスイミングクラブが増えると、子どもにはいわゆる“お稽古ごと”として広がるようになる。
 その後、競泳目的以外の水泳が生まれ、“水泳枠の広がり”を見るようになる。加えて日本国民の健康志向から医療やリハビリ、生まれる前からこの世を去る直前まで、泳がない水泳までが誕生し、“対象枠の広がり”はさらに大きくなった。施設も「競泳用プールだけ」では済まされなくなってきた。
 社会の流れは少子化、高齢化が大きな社会問題になって、スイミングクラブではこれに対応すべく動きを見せ、“奥行きの深まり”が感じられるようになった。

 このように水泳に期待される枠は立体的な広がりを見るようになるのだが、これに対応すべくスイミングクラブはまだまだ追い付いていないのが現状だ。そこには水泳指導員に要求される負荷も大任になるし、施設・設備の面も追い付いているとは言えない。
 同時に社会ではスポーツやレジャーの広がりから、その中で「水泳」を選択するユーザーの減少も大きな問題となっている。したがって施設ではプールのみではなく、トレーニングジムの増設など、単一施設から総合施設へと変貌も見せている。
 まあ増設可能な大きな資本がある企業なら可能だが、小さなスイミングクラブでは対応できない。
 また同時に国(文科省)でも“スポーツ振興くじ(サッカーくじ)”の収益から総合スポーツ施設の増設を考えており、すでに青写真は完成している。

 まあ、ますますトラジオンのような弱小スイミングクラブは生きにくくなっていくのだ。

Img_2738
2011年7月27日 スペイン、タリファのビーチ(キンちゃん写真集より)

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