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2006年8月6日 「神は微笑んでくれた」(ドーバー海峡単独横断泳成功)湘南の主(3/7)

3.練習は厳しく
 月1回、海での長時間泳練習を計画。それでも来年の本番までには11回しか練習が出来ない。練習計画は別紙「練習計画書」、及び「練習まとめ表」によるが、第1回目は私の永年の夢であった「片瀬江ノ島~茅ヶ崎沖の烏帽子岩往復泳」と決定。サポートは先生の他に我が友、石川 弘樹さん、鈴木 正子さんにお願いした。支援船は私の所有する「アスリート号」。
 ドーバースタイルの遠泳練習とは補給時間、補給物は人によって違うが、補給を受ける時も船につかまらず、しかも素早く飲む。出来れば10秒以内。ドーバー海峡は潮の流れが非常に速く(今回の私の横断泳では秒速1m以上の潮の流れがあった)、泳がず休んでいると、どんどん流されるので、出来るだけ止まっている時間は短くする。また、休んでしまうと泳ぎのリズムが狂い、元のリズムに戻るまでに時間が掛かる。排尿も泳ぎながら出来るように練習。排便につながる固形物は取らないようにした。
 補給物は先生お勧めのイギリス製「マキシム」。炭水化物主体のパウダー状のもので、それを果糖または蜂蜜で味付けし、「プラティパス」という水筒に1回分約300ccをお湯で溶かし、冷めないようホカロンを貼り付けて暖め、更に家内が作ってくれた特性の保温バック入れて加温した。温度は60℃近くまで上がり、飲むときは熱いくらいだが、海水に漬けると直ぐ冷める。
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 長時間泳は仮に海水温が25℃以上と高くとも、36℃程度の体温より低いため泳いでいると身体は冷えてくる。やはり補給は温かい飲み物の方が“ホッ”とする。
 補給は40分毎に1回。真冬の練習では20分毎に1回。それでも身体はどんどん冷えて筋肉が動かなくなってくる。
 寒くなってきた11月以降はサポート船がアスリート号では厳しくなってきたので、江ノ島片瀬漁業協同組合に行き、組合長さんに直談判。「来年ドーバー海峡を泳ぐため江の島~逗子海岸を遠泳の練習場所にしているが、その際の支援船を探して頂けないか。」とお願いした。「但し、ドーバーへ行くためお金が掛かるので、船代はなるべく安くお願いします」と頼み込んだ。幸いなことに、組合長さんの所有する船が空いているとのこと。とんとん拍子に話が纏まって「湘南丸(5トン)」いう大きな船になった。
 新しく支援船を得て練習を始めたが片瀬西浜~逗子海岸2-way(往復泳)で、いつも復路の途中、稲村ガ崎沖、若しくは七里ガ浜沖でギブアップ。時間にして6時間を超えた辺り。何度泳いでもその辺りに来るとギブアップしてしまう。
 やはり自分にはドーバーは無理なのか。でもハーフポイントぐらいまでは泳ぎたい。泳げなくなる原因は低水温による体力の消耗と背筋の疲労。それこそ「このまま海の底に沈んで行ってしまうのではないか。」という幻想にとらわれた。そして泳げなくなる一番の要因は、未だ気持ちが本当に「やるぞ、絶対に泳ぎきるぞ!」となっていなかったのかもしれない。「無理して体調を崩さないか。」、「故障をしないか。」、等々、余計な事まで心配していたように思う。
 それとスイミングゴーグルを長時間装着していると、ゴーグル内の目の周りのうっ血がひどく、目が塞がって見えなくなり、方向感覚、三半規管も狂って泳げなくなる。という大きな問題も発生した。色々とゴーグルを試して、最終的に落ち着いたのは「デカゴーグル」になった。耳鼻科の医師に聞いたところ、三半規管を冷やすと方向感覚が狂ってくるとのこと。石井先生もお勧めだったが、必ず耳栓をやるようにした。
 ただ私は呼吸が左側一方向だけなので、いくら耳栓をしていても右側頭部が冷やされて少しずつ方向感覚が狂ってくる。この冬は異常に寒く、例年12月でも江の島沖の海水温は18℃ぐらいであるのに、今年は16℃以下になっていた。特に1月から4月までは海水温が14℃以下で、組合所有の江の島沖の定置網に「魚が全然入らない。」と組合長さんがこぼしていた。魚も動けない低水温だから、あまり無理をしない方が良いのではないか、「体を壊してしまうよ。」と忠告も受けた。
 気持ちは焦るが、あまりの低水温で長時間泳の練習は無理なので休む事にした。しかし低水温に身体を慣れさせるため、一人で週1~2回、1時間程度の海練習は欠かさずにやっていた。更にプールでは八戸 博子さんのトレーニング、合宿等に参加し、多い時で1日に7000~8000mの泳ぎ込み、6時間泳なども消化していった。
 4月に入り気温も日中は15℃を越すようになってきたので、今までの練習の遅れを挽回すべく、月2回の遠泳練習計画に変更した。先ずはドーバーを泳ぐための申請で必要な「16℃以下の水温で6時間以上泳いだ証明書」を作成するための練習を実施。
 いつもの片瀬西浜をスタート。逗子海岸を折り返し、再びスタート地点の片瀬西浜を目指す。水温13~15℃の中、かなり苦しいが「何とか6時間は泳ぎ通したい。」と願いつつ頑張って泳いでいたら、正子さんが「眞壁さぁ~ん、6時間経ちましたよ!」と声をかけてくれた。一杯一杯だった気持ちが急に萎えて、「ありがとう。もう上がる。」とまたもやギブアップ。でも何とか6時間は泳げた。なかなか予定のコースを完泳出来ず落ち込んでしまっていたが、それでも月2回の練習は予定通り実施した。
 4月下旬、組合長さんのところへ次回の船の予約に行ったと頃、船頭さんがとても心配していて「いつも同じ場所で止めてしまうが、万が一事故にでもなると困るなあ。」と言っていたそうである。石井先生に相談し、誓約書を作成。「自己責任で泳ぐものであり、組合及び船頭さんには一切迷惑をかけません。」との文言を入れて組合長さんに提出した。
 練習も佳境に入った5月からは夜間泳も視野に入れて計画を立てた。が、いつもの湘南丸の船頭さんは、「この船は夜間航行出来ないので他の船を当たってくれ。」と断られてしまった。再度組合長さんにお願いして別の船、「新将丸(4トン)」が引き継いでくれることになった。今までより若い船頭さんで、ドーバー海峡横断泳に少なからず興味をもっていてくれ、且つ、「そのような事に手助けが出来ると言うことは、自分としてもすごく嬉しい。」と言ってくれたのがとても心強かった。
 船が変わったせいでもないのだろうが、何度やってもギブアップしていたコースの2wayを、5月16日に泳ぎきってしまった。今までは何だったんだろう?と思いつつ、泳ぎきったことに気分を良くして3way、4wayと立て続けに成功した。特に7月4日の4wayは20時間と、自分でも信じられないくらいビックリの長時間を泳ぎきった。これでかなり自信がついた。しかも補給は液体のマキシムとグリコの「C.C.D」のみ。他に固形物は一切取らなかった。9リットル作った補給品は全て飲み尽くしてしまい、それでも泳ぐ前と後で体重は殆ど変わらなかったのにまたまたビックリした。
 4-wayが泳ぎ終わったのは夜中の1時頃だったが、息子がゴール地点の片瀬西浜の海岸で待っていてくれた。息子は1時間も前から海岸に来て、江の島沖を明かりのついた船がゆっくり進んでくるのを見守っていてくれたらしい。そして毎度の事だが、家では家内がお風呂に直ぐに入れるように準備して待っていてくれた。家族全員で私のことを応援してくれて、本当に私は幸せ者だと思った。
 このとき感じたのは、気力=(何かをやり抜こうとする意思をささえる精神の働き)、精神力=(心の持ち方、強さ)の強さは肉体をもコントロールしてしまうという事。4way目に入り右肩、腕、手首と右手が痛くて、殆ど役にたたなくなっていた。ただ腕を回しているだけで「水をかく」という事が出来ていない。でも泳ぎのバランスがあるので、痛さに堪えて何とか泳ぎきった。しかし泳ぎ終わった途端、右腕は痛くて肩より上に上がらない。よくこんな状態でも泳ぎ続けることが出来たと、自分でも不思議だった。ただ水温が高かったから泳げたんだと考えていたが、「20時間泳げた」と言う自信は色々な面で好効果をもたらしていた。
 「ドーバー海峡の水温は低いので、誰にでも泳げるという海ではないぞ!」
P8060036
ドーバーを力泳中

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