無料ブログはココログ

日本ブログ村

  • メモ

人気ブログランキング

  • 人気ブログランキング
    人気ブログランキングへ

わくわく、どきどき、台風の目。

« 2005年8月30日 津軽海峡単独横断泳の報告(1/4) | トップページ | 2005年8月30日 津軽海峡単独横断泳の報告(3/4) »

2005年8月30日 津軽海峡単独横断泳の報告(2/4)

2.津軽海峡の微笑
 夕べ寝る前に津軽の神様にお願いをした。「明後日、私は帰ります。それまでにどうぞ私を泳がせてください」と。函館の海上保安部からは、「明日も同じような天気じゃないでしょうかね・・・」と言われていたのもあった。
 早く寝たせいか、3時の目覚ましと共に起きる。外に昨日の早朝に見た稲光はない。身体はすこぶる絶好調だ。水筒にお茶を入れ、朝の身繕いを終えると安宅さんのお宅に向かう。するといつもと違う。奥さんが台所でウロウロしている姿が窓越しに映っているのだ。クルマを降りるとご飯を炊いている良い臭いがプ~ンとしてくる。思わずにんまりした。玄関の扉を開け「おはようございます!」と元気に挨拶しながら入ると、台所では奥さんはおにぎりに入れる具と海苔の準備をしている。「ヨッシャー! 今日は泳げる!」と確信した。
 それでも慎重な今回のパイロット、漁師の安宅さんは「行けるところまで行って、風が強ければ帰ってくればいいよ」と、電話から流れる地方気象台の音声を聞きながら言っている。しかしその声は私の右の耳から入り、左の耳へと抜けて行った。頭の中には「泳げる」、「泳ぐ」と言うことしかない。どんな思いでこの8月の津軽を泳ごうとしていたか・・・。石井コーチと私は心ウキウキ栄養補給食を作っていった。
 4時半出航。第31栄幸丸(4.2トン)は私たちを乗せてスタート地点である青森県の佐井に向かって20ノットで走る。船は時折波にぶつかって、"ドーン"、"ドーン"と上下左右に。その度に波飛沫が強風で飛ばされて来る。私は飛ばされないようにしっかりと手すりに掴まって、「スリル満点でおもしろーい!」と楽しんでいる。
安宅さん「船の下で寝て行くか?」
私「大丈夫。波が見たい!」
 津軽海峡の潮は種類が多いようだ。おそらく日本海から流れる潮と、オホーツク海から入る潮が鎬を梳っているのであろう。スーッと丸みをおびた波の潮があるかと思えば、バシャバシャの三角波で、波頭が崩れて白くなった潮が流れているところもはっきりわかる。種類の違う潮同士が接触している潮境では渦も見ることが出来た。「ここを私は泳ぐのだ!」と思うと、不思議と不安は無く、希望ばかりが頭の中を占拠していった。待ちに待った津軽海峡を泳げるという希望が、要らない不安を追い出したのだ。
 後ろを降り返ると私たちの船の通った航跡が北海道まで続いている。東の方からは朝日が昇り始めた。「フッフッフ・・・、太陽よ、今日の私の泳ぎについて来なさい」。あたかも私中心で宇宙全体が回っているような錯覚にとらわれ、思わずその美しい日の出に向かってカメラのシャッターを切っていた。
 テレビで見た「大間のマグロ」から「津軽を泳ぎたい」と石井コーチに頼んでここまで来たが、実際の大間は「マグロより漁船の方が多い」と言う。海を見て「なるほど・・・」と思った。
 下見で来た佐井の願掛岩隣にあるビーチのスイミングハウス(更衣室、シャワー、トイレ、休憩室などが整っている施設)下まで来た。船がこれ以上岸に近寄れない位置まで来ると、石井コーチに擦れ予防のラノリン(羊毛から抽出した脂)をタップリ塗ってもらい、泳げるようにしてくれた全てのことに感謝をささげた。
 スタート地点までは一人で泳いで行く。あらかじめビーチから船までのコースをイメージし、「宜しくお願いします。行ってきます!」と言って海に入った。“ビーチ”とは言えど、大きな岩がたくさんある。その岩を避けながら泳ぐ。泳いだ感覚は「波も無いのに泳ぎにくいな。身体が重い、手も重い。こんなんじゃ疲れてしまう!」と言うものだった。魚を見、大きな岩を避け、気分を改に替えながら泳ぐ。大きな石ころいっぱいのビーチに、"痛い、痛い"と思いながら立った。大きな岩陰に隠れていた第31栄幸丸がようやく見えた時、私は右手を上げて合図を送り、ゆっくりと海に入り、ゆっくりと泳ぎ出したのである。6時39分のことであった。

P8300033
本番トライです!

P8300034
スタート地点は何処だ?

P8300035
スイミングハウス(小屋)の下からです。

P8300036
スタートしました。

P8300038
力泳開始!

P8300041
イイね!(パイロット)

P8300042
サブパイロット(船頭さんの甥っ子さん)

P8300043
力泳は続く

P8300050
アップ

P8300052
栄養補給

P8300054
海峡中央部

P8300056
力泳

P8300059
楽しい!

« 2005年8月30日 津軽海峡単独横断泳の報告(1/4) | トップページ | 2005年8月30日 津軽海峡単独横断泳の報告(3/4) »

「スポーツ」カテゴリの記事

コメント

コメントを書く

コメントは記事投稿者が公開するまで表示されません。

(ウェブ上には掲載しません)

トラックバック

この記事のトラックバックURL:
http://app.cocolog-nifty.com/t/trackback/191997/57899487

この記事へのトラックバック一覧です: 2005年8月30日 津軽海峡単独横断泳の報告(2/4):

« 2005年8月30日 津軽海峡単独横断泳の報告(1/4) | トップページ | 2005年8月30日 津軽海峡単独横断泳の報告(3/4) »

北海道函館の潮汐

ウェブページ

2017年10月
1 2 3 4 5 6 7
8 9 10 11 12 13 14
15 16 17 18 19 20 21
22 23 24 25 26 27 28
29 30 31        

BV

  • BV