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パットの津軽海峡横断泳(14/17)

   14. 限界を超えた泳ぎに!!

 門脇キャプテンが「ここは潮が押しているので函館山前の湾へ入るから」と言った。先行する安宅さんの船から「別当港が良いのではないか」との情報でやっとゴールが見えたように思えた。しかし期待した潮は弱く、スピードは相変わらず上がらず、泳者のスピードである1~1.5ノットで進んでいる。辺りはすっかり暗闇に包まれ、遠くに町の明かりがきれいに見える。『今の位置からすると何処へ着いても同じくらいの距離かな』と思われる。
 泳ぎ出してから16時間が過ぎた辺りからパットの泳ぎに変化が見えだした。明らかに疲労が激しくなってきている。盛んに前方を気にしだしてヘッドアップを繰り返す。そして陽子さんに「ともかく一番近い陸地へゴールしたい」とアピールを繰り返す。だが「今泳いでいる位置からはこれから向かう当別港が一番近いから」と説明するが、本人は納得していないようだ。気力、体力が既に限界を超えているようにも見える。
 更に泳ぎがおかしくなってきた。左右に大きく蛇行したり、船にぶつかりそうになったり、半ば意識が朦朧としているように見えた。私は非常に危険を感じた。もしかしたらこのまま動かなくなって、沈んでしまうのではないだろうか? 直ぐさま石井先生へ連絡を取り、「パットの泳ぎが非常に危険な状態になってきた。最悪の時は途中で泳ぎを中止させるかもしれないと考えています」と伝えた。先生も非常に驚かれた様子が電話先でも分かった。判断は私に一任するとのことだった。その旨を陽子さんに伝えると、やはり非常に驚かれていたのと同時に、「今、私にはそんなこととてもパットに言えません」と非常に困った様子だった。そこでサポートのパットに話をしてもらい、「パットは未だ泳げるのか、私の見る限りでは非常に危険な状態だが、どうするか?」を確認してもらった。泳いでいるパットは当然、“止める”とは言わないとは思ったが!!!
 やはりパットの答えは「泳ぎ続ける」であった。ゴールまでは残り3.6マイル。今のスピードからすると、後3~4時間は掛かる計算になる。それまで泳ぎ続けられるように私には思えなかったが・・・
 でもここからが凄かった。今まで栄養補給品を作って、後は船尾にドッカと座っていたパットが、泳いでいるパットの横にピタリと着いて常に声を掛けて励まし続けたこと。これには陽子さんもビックリの様子だった。石井先生にはパットが頑張るからと伝えた。

P1010142_2
暗闇の海の力泳を続ける

 先行するアンナの船は「約1マイル先に居るが、港へ入れない」との連絡が入った。「港の周辺に養殖施設が設置されており、昼間なら確認出来るが、夜で、しかも満潮のため施設が沈んで何処に在るか確認出来ない。そして泳者のスピードに合わせて動いていると、潮に流されて船が施設に接触してしまう恐れがある」とのこと。だから「別当港を諦めて、函館港に向かう」とのこと。これは困った。後5~6マイルはある。時間にして5時間以上は掛かりそうだ。再度私は石井先生に連絡して、「パットはとてもそこまで泳ぎ続けられない。私としてはその施設の一部にタッチしたことでゴールとしたい」と告げた。
 泳ぎ出してから18時間経過。時計は23時10分を回っていた。別当港まで残り2.9マイルもある。石井先生と協議して、「残り2マイルを切ったらゴールとして完泳を認める」と言うことになった。それ以上近づくことは危険であると判断したのである。
 パットに「後1マイルだから」と告げると、少し元気が出てきたような泳ぎに変わった。門脇キャプテンもGPSのデータを見ながら「後少し」、「後少し」と励ましている。
 1時間で0.5マイルぐらいしか進まない。非常に厳しい泳ぎではあるが、何とか前に進んでいる。時計の針が午前0時を回った。泳ぎ始めてから19時間以上が過ぎた。門脇キャプテンから「残り0.2マイル!」の声が飛んだ。GPSのデータが2マイルを切ったところで私は思い切りフォーンを2回吹いた。パットが分かり泳ぎを止めた。両手を挙げて大喜びのしぐさをしている。先生に連絡を入れたら、アンナも同じようにゴールしていたようで、私たちの船の右舷に来ていた。肉声で聞こえるくらいの近場に位置していたが、全く気付かなかった。

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