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わくわく、どきどき、台風の目。

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泳ぎが好き!






我々の滞在している宿の住所は「キャッスル ヒル ロード11番地」、ちょうどドーバー城の建つ丘に上がる通りの入口に入ったすぐ左側にある古いアパート?である。入口の扉を開けるとすぐ右の部屋が我々の部屋(あじと)。1階で道路に面した部屋は少しうるさいが、大きな窓には光と風がふんだんに入って来る。少し古くてお世辞にも“きれい”とは言えないが、自炊が可能な安宿なので、まあ満足はしている。ちなみにキンちゃんが時折行くマッサージのクリニックは、道路をはさんで真向かいにある。

7月15日日曜、朝6時に起床。今日の朝食、お昼のお弁当、海練習の準備など、忙しく動き回っていたら、窓の外がいつもより暗い。「外が暗いね。」とキンちゃんに言いながらカーテンを開けると、案の定雨の降り出しであった。

時間と共に我々の準備は進むが、その気を無くすのに充分な暗さが、時間と共に進行し、雨粒は大きくなっていった。そのうち稲光が。雷鳴と稲妻の閃光の間隔が短くなると共に、バケツをひっくり返したような土砂降りの雨が降ってきた。部屋の前は坂道で、そこを流れ下る雨水は、すでに滝のような激流の河川へと変身させていた。キンちゃんは雷鳴が接近した折りに、すでに「キャー!」とか叫んでベッドに潜り込んでしまっていた。

「今日の練習はあるかな…?」、誰もがそう思うであろうし、常識的な神経の持ち主なら今日の練習は中止と判断するだろう。それでも海練習に行く準備は一様に済ませ、我々は朝食を取りながら外の様子を伺っていた。

朝食が終わる頃にはピークを越したのか、雷鳴や雷雨は遠のき始めたので、「雨が止んだら、いちおう行くだけ行ってみようか…。」などと話していた。そして重い腰を上げて宿を出たのは、すでに10時は越していたのである。

「オオ、テントが張ってある。」、ビーチに着いた時に出た第一声である。すでに数名のスイマーは泳いでおり、バリーやフリーダらがいつものようにスイマーの面倒をみていた。慌ててキンちゃんは着替え、海の中にその身を沈ませていったのである。

キンちゃんが泳ぎ始めてから遅刻のスイマーが続々と集まってくる。いずれも考えは同じなのであろう。

フリーダやバリー、アリソンは「ミユキ、3時間くらいにしておきなさい。」と言っていたので、まあ3〜4時間ということにして出て行った。

キンちゃんが泳ぎに出て、栄養補給に戻る間、私はつぶさに彼らの行動を観察している。

このビーチで泳ぐ全てのスイマーが特に優れたスイマーであることはない。同時に耐寒能力が優れた者だけが泳いでいるわけでもない。泳ぎを見ても、「もう少し泳ぎを直してから来た方が良いのでは…。」と心配してしまうような方もいれば、ビーチからは一人で上がれずに、人に助けて上げてもらって、陸に上がるとそのまま震えて倒れる者まで現れる始末。「これでドーバー海峡を泳いで渡ろうというのだろうか?」と、余計な心配までもが出て来る。まあ余計なお節介はやめておこう。

もちろん6〜7時間も素晴らしい泳ぎを観せながら、震えもせずにそのままTシャツ、短パンで何ごともなかったように帰って行く豪傑もいる。ビーチには「千差万別・百人百用」のスタイルがある。

ただボランティアたちは、それら全てのスイマーが安全に成功するよう、分け隔てなくバックアップしているだけなのである。

それは「泳ぎたい!」という気持ちと、「泳がせたい!」という気持ちのなせる業なのだ。羨ましい一コマであるなと感じていた。



日本を出る前に、協会のセクレタリー、マイケル・オラムから「天気が悪いので、泳ぐ日程の変更を希望する者はパイロットに相談するように。」と異例な通達があったのは前のブログにも書いた通りだが、その時、心配になった私はイギリスの天気図とにらめっこをした。

低気圧から伸びる前線は、南側で「温暖前線」と「寒冷前線」と二つに分かれる。これは まるで漢字の「人」という字に似ている。イギリス上空は、この「人」の文字が5つも書いてあるのである。「こりゃ天気が悪いはずだ…。」、そう思っていた。

ドーバーに来てテレビで天気予報を観るが、私お得意の天気図がない。「どこそこは雨」とか「どこそこは曇り」とか、時間の経過と天気の変動の予測はあるが、出来るなら私は天気図が見たい。いずれにせよドーバーの天気はよく変わる。

キンちゃんが泳ぎ始めて2時間が経過した頃、辺りの空気はやたらと冷たくなり湿気を帯びてきた。「ン? 前線の通過かな?」と思っていると、案の定雨がポツポツ降ってきた。風が強くなり、ビーチは非難する人々が行き来する。持参したポンチョを上から羽織ると、キンちゃんのポンチョで荷物を覆った。

風はビーチに着いた時、北東の風5m/sくらいだったが、ほぼ風は北寄りに変わった。「こんな時に上がって来る奴は、気温が低くて可哀想だな…」と思っている矢先、キンちゃんは栄養補給で上がって来たのである。「さすが“嵐を呼ぶ女”だ…。」と感心しているが、さすがの“嵐を呼ぶ女”はいつものことだからか鈍いのか、まったく気にもせず栄養補給を取り、再び海に戻って行った。

天気は私の予想通り「前線の通過」だった。キンちゃんが海に戻ると、空は急速に青空が見え始め、気温はグングン上昇し始めた。温度計で計測したわけではないが、前線の通過直前の気温は15℃くらい、通過後は23℃くらいまで上がったと実感する。いずれにせよビーチの人々は、寒そうなレインコート姿から、暑そうなハダカあるいはTシャツ姿に変身した。ただ…、スイマーに栄養補給を渡す役のボランティアは、寒くてもTシャツ、短パンで平気なんだよなぁ〜。この辺が不思議。

“嵐を呼ぶ女”の幸か不幸か、キンちゃんはこのビーチ周辺の気温が上昇してから4時間が経過した。いちおう寒がってはいるが、時期に太陽はキンちゃんを暖めてくれるだろう。面倒で脱がなかった私も、とうとうガマン出来なくなって、Tシャツ1枚になった。

とにかくこの気候の変動が激しいドーバーで、水温16℃で泳ぐスイマーに「精神修行の場」とも見えるのだが、結局皆泳ぐことと泳がすことの好きな連中が結集しているのだなと、今更ながら気付いた次第である。

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